永瀬王座 ワナ仕掛けるも見破られ投了「苦しい作戦選んだかも」

[ 2021年1月12日 05:30 ]

スポニチ主催第70期王将戦7番勝負第1局第2日 ( 2021年1月11日    静岡県掛川市・掛川城二の丸茶室 )

<第70期王将戦第1局第2日>第1局、渡辺王将に敗れた永瀬王座
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 ワイシャツ姿の永瀬は最終盤の122手目を指す前に上着を拾い上げて腕を通し、外していた黒いマスクを再装着。124手目の王手△7七金を渡辺が同飛とした瞬間に大逆転となるワナを仕掛けたが、あっさり見破られて投了した。

 「(76手目の)△6四銀で自信がなかった。それ以降は互角と思う手がなく、少し苦しい作戦を選んでしまったかもしれません」

 過去にタイトル戦を6度経験し、3度の戴冠を誇る「四天王」の一人だが、2日制は初体験。この日も再開前の封じ手開封手順を食い入るように見つめ、頭脳にインプットを試みた。「そうでしたか?記憶には残ってないのですが」。その封じ手▲5五歩への応接も確信に欠け、以降は微差が知らぬ間に広がっていた。

 「良くなった局面は少なくともなかった。互角の場面があれはそれをキープしたかったのですが」と悔しげに回顧しながら、2局目に向けては「難しい場面をつくれるようにしていきたい」と前を向く。戦いは始まったばかりだ。

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2021年1月12日のニュース