「麒麟がくる」小籔千豊「僕を憎んで」公家・二条晴良 ヒール役宣言!初大河祝福に仰天 座長就任以来?

[ 2020年10月3日 12:00 ]

「麒麟がくる」で大河ドラマ初出演の小籔千豊。公家・二条晴良を演じ、ヒール役を宣言(C)NHK
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 吉本新喜劇座長の小籔千豊(47)が4日に放送されるNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)第26話で初登場。二条家の当主・二条晴良(はれよし)を演じる。他局のスタッフからも大河初出演を祝福され「『あの番組、面白かったですね』という感想はいただきますが、出演が決まったことで『おめでとうございます』と言われたのが初めて」と、その影響力の大きさに驚き。公家同士の力関係の中、若き関白・近衛前久(さきひさ=本郷奏多)と衝突する役どころだが「『二条は嫌なヤツだ』と思って、ご覧いただけたらありがたいです。近衛前久役の本郷奏多さんがすごく素敵な俳優さんですので、本郷さんを皆さんで応援していただき、そして僕を憎んでいただけたらと思います」とヒール役を宣言した。

 俳優の長谷川博己(43)が主演を務める大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを照らす。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 第26話は「三淵の奸計(かんけい)」。義昭(滝藤賢一)を奉じ、信長(染谷将太)と共に上洛を決めた義景(ユースケ・サンタマリア)だったが、その気まぐれな言動から、光秀(長谷川)や三淵(谷原章介)らはその真意に次第に不安を感じるようになる。家臣や一族も決して一枚岩になっていない様子を見るにつけ、このまま上洛をしても三好勢と十分に戦えないと判断した光秀は、信長を訪ね、単独上洛を訴える…という展開。

 2017年10月期のTBS日曜劇場「陸王」や終盤インパクトを残した今年1月期の同「テセウスの船」も記憶に新しい小籔だが、大河初出演のオファーに「本当にビックリしましたし『きっと悪いヤツの役なんだろうな』と思いましたね。嫌みったらしい悪い役を演じる人はいないかと考えていた制作スタッフが、別の作品を見て『こいつ憎らしいな』と思い、入れてやろうかみたいになったのではないかと勝手に想像しています」と笑いを誘いながら驚き。

 「レギュラー番組をいくつかやらせていただいていますが、他局の方からも『大河ドラマ出演おめでとうございます』と言われました。『あの番組、面白かったですね』という感想は頂きますが、出演が決まったことで『おめでとうございます』と言われたのが初めてでしたので、驚きました。『座長就任おめでとうございます』以外に言われたことはないかもしれません」と、その仰天具合を明かした。

 今回演じる二条晴良は永禄11年(1568年)から関白職。公家同士の力関係の中、若き関白・近衛前久(さきひさ=本郷奏多)と対立。役作りについては「公家の方を実際に見たこともないですし、友達にもいないですし、知り合いで『公家とバーベキューした』という話も聞きませんので、公家のイメージがどうしても想像の範囲でしかありませんが、演出の方やプロデューサーの方からどういう感じの役なのか事前にお話をうかがったので、そのイメージを守って演じていきたいです」

 「公家でも、将軍を利用して自分の権力を誇大にしていこうという人やパワーバランスを気にして出世を虎視眈々と狙っている人など、ある人から見たら悪い人、ある人から見たら利用価値がある人がいて、こういう世界はサラリーマンの社会でもあるのかなと思い、現代の人の感覚に照らし合わせてやっていこうと思っています。ある方向から見たら悪だけど、ある方向から見たら悪ではないということは、きっと皆さんの身近な世界にもあると思います二条は近衛前久と対立する立場で、作品としては近衛目線で描かれるので、視聴者の皆さんは、二条晴良は腹立つなとか、嫌らしいヤツだなという印象を持つと思いますが、二条としては別に憎たらしいことを言おうとしているのではなく、二条にもある種の正義があり、ちゃんとした政治をしたいという思いから、自分は正しいことをしていると思い、やっていたのではないでしょうか」と解釈している。

 「所作指導の先生やことば指導の方に付いていただき、袖の持ち方や笏(しゃく)の持つ位置など、逐一教えていただいています。さすが大河ドラマ。盤石の布陣ですね。何とか僕でも所作は公家に近い形にできていると思います」と手応えも。「本当は馬に乗って誰かを斬ってみたかったですが、今回は公家ですし、忍法を使って誰かを暗殺するシーンもありませんので(笑)、粛々と公家に近づけるように努力していきたいです。僕としてはできるだけドラマの世界に馴染みたいので『あいつ出てたんか?』と言われるくらいになりたいです」と目標を掲げた。

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2020年10月3日のニュース