TBS社長「消えた天才」過剰演出を謝罪「視聴者との約束を逸脱したアンフェアの手法があった」

[ 2019年9月25日 15:46 ]

TBS社屋
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 TBSの佐々木卓社長は25日の定例記者会見で、バラエティー「消えた天才」(日曜後8・00)の過剰演出について謝罪。「クレイジージャーニー」(水曜後11・56)の不適切な演出を含めて「2つの番組は、いずれも事実を前提とした番組でありまして、視聴者との約束を逸脱したアンフェアの手法があった」とコメント。「これはあってはならない。出演者、視聴者、関係者の皆様に深くお詫びしたい」と頭を下げた。

 また「今回の事態を重くとらえて緊急の全社員集会を開き、私自身が招集して社員に経緯をお伝えした」と再発防止への思いを強調。集会では「テレビは信頼こそが命である」と伝えたといい、「再発防止に務めていきたい」と述べた。

 「消えた天才」を巡っては、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りすると決めた。TBSは、同番組の放送を中止しており、当面は特番で対応する方針を示している。   

 TBS側は現状について「当面は、ほかになかったのか精査しているところ」と説明。別の放送でも過剰演出などがなかったかを調べているという。その上で「調査が終了するまでの放送中止。当面は特番で、ということになる」とした。

 同局によると、先月11日の放送で、野球のリトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した当時12歳の投手の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで実際の投球よりも速く見える加工を行っていた。捕手へ届くまでの約0・5秒間を2割程度速くしていたという。放送した31球のうち7球の映像が過剰に加工されていた。

 製作サイドは、「天才という番組なので、そこを強調したかった」と加工した理由について話しているという。

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2019年9月25日のニュース