テレビ美術最高の栄誉「伊藤熹朔賞」にフジ「コード・ブルー3」飯塚洋行氏「デザインを志した時からの夢」

[ 2018年9月8日 20:00 ]

テレビ美術界最高の栄誉「第45回伊藤熹朔賞」の本賞に輝いた「コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜THE THIRD SEASON」の救命救急センターのセット(C)フジテレビ
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 日本唯一のテレビ美術専門の賞「第45回伊藤熹朔賞」の授賞式が8日に東京都内で行われ、昨年7月クールのフジテレビ“月9”「コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜THE THIRD SEASON」のセットデザイナー・飯塚洋行氏(株式会社フジアール)がテレビ美術界最高の栄誉とされる「本賞」に輝いた。

 本賞、協会賞、新人賞、特別賞がある。

 ドラマのメーン舞台となった救命救急センターのデザインが「シャープで緊張感のある病院セットは、洗練されたデザインと計算された色彩計画で圧倒的な空間を創り出している」、救命医がドクターヘリで駆け付ける事故現場についても「迫力ある臨場感にあふれた事故現場セットは、撮影に必要な空間を保ちながらも実にリアルに再現している」と高く評価された。

 舞台美術家として多大な業績を残した伊藤熹朔(1967年逝去)をしのび、73年に創設。98年までは日本舞台テレビ美術家協会が舞台とテレビの両部門を対象に表彰していたが、99年からテレビ部門については日本テレビ美術家協会(現・特定非営利活動法人 テレビ日本美術家協会)が実施している。

 フジの番組が伊藤熹朔賞本賞を受賞したのは、第1回(73年)妹尾河童「ミュージックフェア」、第20回(92年)根本研二「北の国から’92巣立ち」、第21回(93年)荒川淳彦「あすなろ白書」、第23回(95年)山本修身「王様のレストラン」、第38回(2010年)柳川和央「フジテレビ開局50周年ドラマ わが家の歴史」に続き、7年ぶり6回目。

 あいさつに立った飯塚氏は「今回この作品の美術デザインで第45回伊藤熹朔賞本賞を受賞させていただいたこと、とてもうれしく思っています。毎年優れた美術セットをデザインしたデザイナーに贈られるこの賞は、美術デザイナーを志した時からの遠い夢でもありました」と感激。

 「17年1月に脚本作りと同時進行でセットの打ち合わせをしたいと番組プロデューサーに呼ばれてから1年間、日々全力で『コード・ブルー』に向き合ってきました。その結果がデザイン、そして画面に表れて評価していただけたのだと感じています。『コード・ブルー』だからこそ受賞できたのだと思いますし、この作品に参加できたことを感謝したいと思います」と振り返り、喜んだ。大ヒット中の映画版も担当している。

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2018年9月8日のニュース