さや姉 NMB卒業発表、音楽の道へ「離れることが起爆剤に」

[ 2018年7月31日 05:30 ]

NMB48からの卒業を発表した山本彩(C)NMB48
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 NMB48の大黒柱、山本彩(25)が30日、グループから卒業することを電撃発表した。東京・中野サンプラザで行われたNMBの全国ツアー初日のステージで明かした。2010年から1期生として活躍して8年。後輩が台頭してきたことで「このタイミングで離れることがいい起爆剤になると思った」と涙ながらに説明。卒業後は歌手として音楽の道をさらに突き進むことを誓った。

 ステージ終盤だった。自身を全国区へ引き上げてくれたセンター曲「365日の紙飛行機」を歌い終えた山本が意を決したように語りかけた。「私、山本彩はNMB48を卒業します。こんなうそはつきません」

 突然の卒業宣言に女性ファンの「やめて〜!」の悲鳴が響いた。2階席では山本の家族、卒業生や48グループ総監督の横山由依(25)が見守った。

 どよめく客席に涙で声を詰まらせながら語り続けた。「ここ数年は新しくセンターに立つ子が何人も出てきた。一歩引いたところから見ていると、今、このタイミングで離れることがいい起爆剤になるんじゃないかと思った」。複数の関係者によると、今年3月ごろまでに周囲に卒業の意思を伝えており、発表するタイミングを調整していた。

 2010年のNMB始動からキャプテン、エースとして先頭を走り「アイドル不毛の地」と呼ばれた大阪にアイドル文化を根付かせた功労者。AKB総選挙は16年の4位が最高位。同年のNHK紅白歌合戦で実施された人気投票では“絶対女王”指原莉乃(25)を抑え1位に輝いた。15年のNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌「365日…」はメンバーの顔も名前も知らない中高年層の心にも届いた。

 16年のソロデビュー後は、アイドルとシンガー・ソングライターとの“二刀流”で活動。原点は世界的な女性ロックミュージシャン、アヴリル・ラヴィーン(33)への憧れ。小学校5年からギターを始め、多忙の中、時間を見つけて作詞作曲を手がけるようになった。今年5月にはプライベートで米ニューヨークを訪問。歌のレッスンや公園での路上ライブといった武者修行も行った。

 卒業後は音楽活動に本腰を入れる。最後にファンへ「私自身の夢は終わっていない。もっと音楽を勉強して皆さんの前で歌いたい」と誓った。

 卒業時期は未定だが、AKBグループは劇場公演でファンに別れを告げるのが慣例。NMBは11年1月1日にデビュー公演を行っている。来年の元日が有力候補になる。

 ◆山本 彩(やまもと・さやか)1993年(平5)7月14日生まれ、大阪府出身の25歳。2010年9月、NMB1期生オーディションに合格。11年1月、大阪市のNMB劇場での公演でデビューし、キャプテンに就任。4人きょうだいの末っ子で兄2人と姉がいる。1メートル55。血液型B。

 【さや姉アラカルト】

 ◇ギター 小学5年生から購入し、自宅に約10本。エレキはフェンダー、PRS、フェルナンデスなど。アコースティックはマーチン、ギブソンなど。

 ◇ギャグ ものまねが得意で、顎をしゃくれさせてプロレスラー・アントニオ猪木の口まねをしたり、沖縄・首里城を体全体で表現する。

 ◇歴史好き 好きな戦国武将は明智光秀。「本能寺の変は自分のためではなく、自分について来る人たちのためだった」との説を支持。城見学も趣味の一つ。

 ◇野球好き 子供の頃から阪神タイガースのファン。16年から阪神の女性応援隊「TORACO」隊長。高校野球も大好きで甲子園球場に足を運ぶことも。

 ◇「借りてきた猫」 NMBでは活発な言動が目立つ半面、AKBでは控えめになることから、かつて高橋みなみ(27)が「さや姉は、借りてきた猫になる」と指摘。

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