「5人目のビートルズ」ジョージ・マーティン氏死去 90歳

[ 2016年3月10日 05:30 ]

死去したジョージ・マーティン氏(2006年5月撮影)

 英ロックバンド「ビートルズ」のプロデューサーを務めたジョージ・マーティン氏が自宅で死去したことが9日、分かった。90歳。AP通信が報じた。共同電によると死因は発表されていない。

 26年、英ロンドン生まれ。海軍除隊後、50年にEMIレコードに入社した。ビートルズの才能を見いだし、卓越した音楽知識でバンドをサポート。多くの楽曲でプロデューサーを務めた。

 62年のデビュー直後、一時は曲作りをプロの作曲家に任せる案が浮上したが、故ジョン・レノンとポール・マッカートニー(73)を中心にしたメンバーでの作曲にこだわった。4人を一躍スターに押し上げた63年の「プリーズ・プリーズ・ミー」では、元のゆったりした曲調をテンポアップすべきと助言。大当たりを呼び込んだ。

 その後もクラシック要素や複雑なアレンジを取り入れ、名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(67年)などに代表される独創的な楽曲作りを縁の下で支えた。当時のポップスの常識を破る斬新な試みで珠玉のメロディーに磨きをかけた功績から、音楽ファンらから「5人目のビートルズメンバー」と呼ばれ、親しまれた。

 訃報を受け、ビートルズのドラムス、リンゴ・スター(75)は自身のツイッターで「ジョージ・マーティンに神のご加護を」など追悼メッセージを寄せた。 

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2016年3月10日のニュース