たけし監督にジジイ役者言いたい放題 藤竜也「ボーナス出るかも」

[ 2015年4月26日 05:30 ]

映画「龍三と七人の子分たち」初日舞台あいさつに登壇した(左から)安田顕、藤竜也、北野武監督、近藤正臣、中尾彬

 北野武監督(68)の3年ぶりの新作映画「龍三と七人の子分たち」が25日に初日を迎え、北野監督、主演の藤竜也(73)らが都内で舞台あいさつした。

 元ヤクザの親分がオレオレ詐欺に引っ掛かり、昔の仲間を集めて半グレ集団の成敗に乗りだす人情喜劇。1年前の撮影時、主要キャストの平均年齢は72歳で、藤は「(撮影を)無事に終えるだけでも奇跡だけど、“来年の公開までみんな頑張ろうな”と言葉を交わしました」と話し、笑いを誘った。

 中尾彬(72)は撮影現場を振り返り「昔話や年金、病気の話ばっかりで芝居の話なんてしなかった」と明かし、高齢ネタに花を咲かせた様子。近藤正臣(73)は「ジジイばっかりで映画を作ろうなんてうれしかった」と感謝した。

 普段の舞台あいさつでは“たけし節”をさく裂させる北野監督だが、パワフルなジジイたちに気おされた様子。中尾から「“スタート”も“OK”も言わない」と不満を言われ、「皆さんベテランなので、演技をつける必要がない」と苦笑い。「もしコメディアンでこの映画を撮ったら、かなり失敗作品になったと思う。日本の役者はやっぱりうまい。普段お笑いをやったことがない人たちが、これだけ笑わせるのは凄い」と称えた。

 最近の監督作「アウトレイジ」シリーズはR15+だったが、今回はR指定がなく、関係者は「子供でも見られるエンターテインメントのヤクザ映画。幅広い世代から好評を得ている」と手応え十分。舞台あいさつした上映回も580席が満席で、藤は「全国で満席が続けば俳優にボーナスが出るかも」とちゃめっ気たっぷりに好スタートを喜んだ。

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