弁護士役熱演の深キョン 恋多き女?自身への疑惑に“異議あり”

[ 2014年10月28日 14:00 ]

ドラマで演じている人情派の弁護士役が好評な深田恭子

 深田恭子(31)が自身の「疑惑」を弁護した!28日に第2回が放送されるTBSドラマ「女はそれを許さない」(火曜後10・00)で初の弁護士役に挑戦中。スポニチ本紙はロケ真っ最中の深キョンを直撃した。「ファザコン」「恋多き女」…。演じてきた役の多彩さゆえか、肥大化する視聴者の勝手なイメージに「それは違います!」とばかり、ドラマの世界を飛び出して“口頭弁論”を展開した。

 初めて挑戦する弁護士役。専門用語も多そうだし、「大変でしょう」と尋ねると「どの役柄だから大変、ということはないですね」とクールな返事。31歳になって、落ち着きを増したその表情は変わることはなかった。

 でも、「自分自身を、はたと振り返るきっかけになる役ですね」とポツリ。大富豪の刑事からドロンジョ様まで幅広く演じわける一方、素顔やプライベートは謎に包まれている。そんな深キョンの「自分自身」とは?カギは、今回演じる「岩崎麗(うらら)」という人物像にあった。

 新人時代、勝手に法廷を逃げ出したことで依頼人を傷つけ、トラウマを抱えたことで法廷に立てなくなった“ペーパー弁護士”。これが、女優として成功を収めた深キョンと、どう重なるのか。けっして滑らかではない口調ながら、自らの言葉で語り始めた。

 「私はマイナス思考な人間です。すべてにおいて。たくさんの作品に出させていただいたが“この役、本当にできるのかな”って毎回思います。“これでいいや。これが私の演技”とは思えないですね」

 私生活もしかり。「服を買うにしても、勢いでは決められない。こうした方がいいのかとか、逆にこうするのはよくないのかとか。何でも悩む。一度決めたはずのことでも、後から“ホントにああでよかったのか”とかクヨクヨします」

 さらに告白は続いた。「実は、人前に出ることが得意ではない。今でもあまり…。こういうお仕事をさせていただいているのが不思議です」。一見、女優としては欠点になる気質を抱えながら、「そのときの自分ができることを、出し切ることだけを考えて」ここまでやってきたと話す。

 麗は、寺島しのぶ演じる元敏腕弁護士、海老沢凜香と出会うことで、再び弁護士の道に戻ることになる。勝利至上主義で手段を選ばない凜香とは対照的に、麗は依頼人の「心」を重視する。

 深キョンは「麗は、その人にお金が入ることがいいのか、また、その人が思いを遂げるのが勝ったことになるのか、とにかく人の役に立ちたいという正義感ですべてを頑張っている」と話す。依頼人に夢中で寄り添ううち、徐々に過去を克服していく麗。「トラウマって治らない、しょうがないものと思ってたんです。でも麗は抜け出さないと前に進めなかった。生きるうえで“抜け出さなきゃいけないときもあるんだ”と感じました」

 今回の役が決まり、自身も「どうしてマイナス思考になったのか、人前が苦手になったのか考えた」と話す。「細かく考えると、要因はいくつもある。でもやっぱり、それでも私は人前に立たなきゃいけない。それを試練と言ってはいけないんですが、少しずつ克服できていっているものがあればいいなと思うし、ドラマを見てくださるいろんな方の励みになったり、勇気を与えられればいいなと思いますね」

 弁護士という“うわべ”でなく、麗という人間の内面を見つめ、自分を投影していた深キョン。世間が思い描く“うわべの自分”について、どう思っているのか。

 30代に突入しても衰えない美貌から、ネット上などでは「美容にお金かけすぎ疑惑」を抱かれている。そのことを告げると「日々老けてますよ…」と即答。まずはこの疑惑を弁護してもらう。

 「自分的には、若作りしないようにしてます。ファンの方には申し訳ないけど、年はとっちゃうので。顔に見たことないシワが入ってると、ちゃんと生きてきた感じがしてうれしくなります」。これは意外だ。

 適切な睡眠、食事のバランス、運動。「不摂生で老けるのは違うが、自分なりに努力をしているので、年を重ねるのはむしろいいこと。だから美容費をかけていると言われると、凄く悲しくて…。そういう努力をしているわけではなく、31歳として年相応に生きることを目標にしている」

 10代でデビューして以来、日常的に美への努力をしている、たくさんの先輩女優を見てきた。「たとえばお弁当をつくっていくとか、みなさんやってらっしゃるのを見て自分もやっている。やれない時はやれないけど」。深キョンも「時間があるときは、野菜を入れた温かいスープをつくって持っていこう、とか、それだけで自分の楽しみにもなりますね」と話す。

 こちらも根強い「ファザコン疑惑」についても聞いてみた。「全然さっぱりしたもんですよ」と一蹴されたが、意外な関係性が垣間見えた。

 「父も私も食事に出掛けるのが好き。父は素敵な店をリサーチしてくれたりとか、友達と下見してよかった店に連れて行ってくれたりします。普通に焼き鳥屋にも行ったりしますよ」。読者のオジサマ方は、今夜から目を皿にして捜してみよう。

 「父と2人で飲みに行くだけでなく、父の会社の人たちと食事したりすることもあります。皆さん穏やかなオトナの男性で、悩みを聞いてくれたりします」。うらやましい職場だ。

 友達のような、父親との関係。でも、ひとつだけルールがあるという。「お父さんと歩く時は腕を組まなきゃいけない決まりなんです。組まないと“ハイ、腕組んで!”って怒られます。あまりいないですか!?確かに友達にはそういう人、いないかなって思うけど…」。どうやら、この疑惑は弁護しきれず。“グレーゾーン”のようだ。

 最後に、芸能記者としては避けて通れない話題に触れた。数々の男性と浮名を流してきた深キョン。「恋多き女疑惑」はガチなのか!?

 すると「ハハハ…」と苦笑しつつ「ちゃんと幸せになれたらいいな、とは思いますね」と、一言だけだが答えてくれた。こんなぶしつけな質問を笑ってかわせるのは、31歳の余裕か、はたまた「依頼人の役に立ちたい」精神からか。いずれにせよ、このドラマでは、自身の内面に向き合い、美しさを増した深キョンの姿が見られそうだ。

 ◆深田 恭子(ふかだ・きょうこ)1982年(昭57)11月2日、東京都生まれの31歳。96年、中学2年のとき「ホリプロタレントスカウトキャラバン」グランプリを受賞。98年、フジテレビのドラマ「神様、もう少しだけ」で初主演。HIVウイルスに感染した女子高生役で注目を浴びる。特技は水泳。1メートル63。血液型O。

 ◇「女はそれを許さない」 麗は初裁判のミスがきっかけで弁護士を辞め、資格を取る費用に消えた高額な借金をアルバイトで返しながら食いつないでいた。一方、凜香はある裁判で用いた強引な手段が明るみになり、弁護士会を追われる。凜香はふとしたきっかけで知り合った麗を、思い通りに動かすことで、弁護士資格を取り戻そうとするが…。「2人で一人前」のコンビが互いの持ち味を発揮しながら、結婚詐欺や痴漢など「女性の敵」となる事件の被害者を救済していく。

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