我が家 平成の「てんぷくトリオ」に!井上ひさしさんコント復活

[ 2014年1月31日 17:30 ]

我が家(左から坪倉由幸、杉山裕之、谷田部俊)

 1960~70年代に活躍した伝説のお笑いグループ「てんぷくトリオ」のコントが、ラサール石井(58)の監修、お笑いトリオ「我が家」の出演で舞台によみがえる。トリオの座付作家だった井上ひさしさん(2010年没、享年75)が旗揚げした「こまつ座」の第104回公演「てんぷくトリオのコント~井上ひさしの笑いの原点~」が今年6~7月、東京・池袋のあうるすぽっとで上演される。

 こまつ座が今年30周年を迎えるにあたり、テレビの構成作家からスタートした井上さんの原点「コント」に焦点。「日本人にとって笑いとは何か」を問い掛け「苦しみや悲しみは生まれながらに人間に備わっているが、笑いだけは外から与えてあげなくてはならない」という井上さんの思いを現代に引き継ぐ。

 「てんぷくトリオ」は1961年に「ぐうたらトリオ」として三波伸介さん(82年没、享年52)戸塚睦夫さん(73年没、享年42)伊東四朗(76)が結成。62年に改名。数々のテレビ番組に出演し、三波さんのギャグ「びっくりしたなぁ、もう!」など、お茶の間に笑いを届けた。

 しかし三波さん、戸塚さんが亡くなり、事実上の解散に。以後、井上さんによる「てんぷくトリオのコント」は2012年にNHK BSプレミアムで再現されたが、舞台化されるのは今回が初。当時のオリジナル台本の中から厳選したコントを上演する。

 ラサールはかつて「コント赤信号」(渡辺正行、小宮孝泰)として「てんぷくトリオのコント」を演じたことがあるが「全くウケませんでした。それほど難しく、演者に腕がないとできないコントなのです」と作品との“馴れ初め”を振り返る。

 「そして俳優として伊東四朗さんを目標にし、演出家としていつかこまつ座さんとお仕事するのを夢見て、この世界を生きてきました。そんな思い出や思いをひっくるめて、今回のこの機会は神様が与えてくれた奇跡に近いです。井上さん、こまつ座さん、そして、てんぷくトリオさんの名に恥じぬよう、演芸的でかつ演劇的な舞台にしたいと思っています」と話している。

 我が家の坪倉由幸(36)は井上さんのコントを全部読み「純粋におもしろかった。絶対に今の時代にも伝わるし、たくさんの人に伝えるべきだと思いました。ただ、てんぷくトリオさんのモノマネをする気はありません。というか、できません。井上ひさしさんが追求した『笑い』を純粋に理解し、表現できたらと思います」と抱負。

 杉山裕之(36)も「時代は違えど、我が家のネタにちゃんとできるように、そして伊東四朗さんにも笑っていただけるような作品にしたいです」と意気込んでいる。

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