「沈まぬ太陽」渡辺謙が弔辞 山崎豊子さんをしのぶ会

[ 2013年11月27日 16:42 ]

山崎豊子さんをしのぶ会で献花し、思い出を語る渡辺謙

 9月に88歳で死去した作家山崎豊子さんをしのぶ会が27日、東京・丸の内の東京会館で開かれた。ゆかりの作家、編集者、俳優など200人以上が出席し、数々のベストセラーを生み出した人気作家との別れを惜しんだ。

 2009年に映画化された「沈まぬ太陽」に主演した俳優の渡辺謙は弔辞で「(主人公の)恩地のせりふに矜持(きょうじ)という言葉がある。先生は恩地(おんち)そのもの。己の矜持と向き合い、いばらの道を歩いたのですね」と遺影に語りかけた。

 「華麗なる一族」の映画などに出演した仲代達矢は「社会を底辺から見つめる鋭い目、女性ならではの割り切った腹の据わり方でこの世の不正を暴いた」とするメッセージを寄せた。

 「大地の子」のドラマで主演した上川隆也は手紙で、制作発表の日に山崎さんと初めて会い「よく引き受けたわね。私なら断る」と話し掛けられたと明かした。「あの言葉がどれほどの愛情と励ましに満ちていたか。思い出すたびに初心に帰ることができる」。このほか、俳優の北大路欣也や作家の真山仁さんも出席した。

 会場では、山崎さんの写真や筆記用具、自筆原稿などを展示。関係者のほか一般のファン約110人も献花に訪れた。

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2013年11月27日のニュース