来春朝ドラヒロインは吉高由里子「役に食らいつけたら」

[ 2013年6月26日 06:00 ]

制作発表を行うヒロイン役の吉高由里子

 女優の吉高由里子(24)が25日、来年3月31日から放送される14年度前期のNHK連続テレビ小説のヒロインに起用され、都内の同局で会見した。タイトルは「花子とアン」で、「赤毛のアン」の翻訳者、村岡花子さんの明治、大正、昭和にわたる波瀾(はらん)万丈の生涯を描く。会見で「吉高、したたかと言われるくらい、役に食らいついていけたら」と意気込んだ。

 会見場にピンクのワンピース姿で登場した吉高。朝ドラ初出演に緊張していることを明かし、「一番不安なのは、私に“朝の顔”は似合うだろうかということ」と吐露。それでも、「おばあちゃんが朝ドラを見ていたので、親孝行みたいなことができてよかった」と笑顔を見せ、「ハングリーなヒロインなので、自分もハングリーになってやりたい。ミスキャスティングしたと言われないように一生懸命頑張りたい」と前向きに話した。

 カナダの作家モンゴメリ著「赤毛のアン」の翻訳者として知られる村岡花子さんの孫にあたる、村岡恵理さんが出版した「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」が原作。脚本は「ドクターX 外科医・大門未知子」などで知られる脚本家の中園ミホ氏が担当。花子の10代から50代を演じることに「自分の年齢と近くない年齢をやればやるほどワクワクしますね。この仕事ならではの楽しみです」と意欲を見せた。

 奔放な“吉高節”も健在。「役に共感できることは?」と聞かれると、「難しい質問がきたな。優しい人ばっかりって聞いていたのに。意地悪だな」とニヤリ。「汗びしょびしょ。勘弁して」と言いながら、名作「赤毛のアン」について「正直、読んだことない」と正直に告白。さらに「先日、本を渡され、結構分厚いなと。少しずつ読んでいきたい。読み終えたら、また会見しましょうか」と続け、報道陣を笑わせた。

 制作統括の加賀田透チーフプロデューサーは、起用について、映画「横道世之介」で吉高が女学生と30代の女性を演じているのを見て決めたと説明。「皆さんに心からいとおしく感じてもらえることと、激動の時代、傷ついてもポジティブに立ち上がっていくヒロインにふさわしい人にお願いしました」と話した。

 ▼村岡花子さん 1893年6月に山梨県甲府市に生まれ、東京・東洋英和女学校で英語を学ぶ。山梨・山梨英和女学校の教師を経て、童話作家、翻訳家に。「赤毛のアン」シリーズをはじめとした、モンゴメリ作品の翻訳で知られ、社会教育の各種委員としても活躍。作品に童話集「たんぽぽの目」などがある。1968年10月に75歳で死去。旧姓は安中(あんなか)。

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2013年6月26日のニュース