陽水が依布サラサに初めて曲提供 父娘タッグだ

[ 2013年5月4日 06:00 ]

井上陽水の長女の依布サラサ

 歌手の井上陽水(64)が長女で歌手の依布サラサ(29)に初めて楽曲を提供した。故郷・福岡のエコキャンペーンのテーマ曲を親子で作ったもので、タイトルは「キャッホー」。親子で詞を共作し、陽水が作曲した。陽水はコーラスに加え、博多弁で「どげんしよったんか」などと語り掛けるセリフでも参加。明るく斬新でユニークな作品だけに、全国的な注目を集めそうだ。

 父娘共演のきっかけは、サラサがレギュラー出演しているKBC九州朝日放送「サワダデース」のスタッフから、同局の恒例イベント「水と緑のキャンペーン」のテーマ曲を募集しているという話を聞いたのがきっかけ。その後、父と中華料理店で食事している時に「福岡の歌を募集しているんだって」と何げなく話したところ、2人で大盛り上がり。仲良く遊びながらメロディーを考え、陽水はその日のうちに仮歌を作ったという。

 サラサはデビュー前、陽水の「水瓶座の夜」(93年発表)などに、母で歌手の石川セリ(60)とコーラスで参加。「長い猫」(06年)では詞を共作しているが、陽水がサラサへ曲を提供したのは今回が初めてだ。

 サラサは11年3月の東日本大震災後、一人娘との東京での生活を見つめ直し、もっと自然と触れ合いながら育ってほしいと願うようになり福岡へ転居。「私たち親子はあまり一緒に仕事はしないのですが、福岡、九州を愛する気持ちが大きくて、共同作業が実現しちゃいました」と話している。

 出来上がった歌は、多くの人が口ずさみ、愛される曲になるようにとシンプルなメロディーと言葉が使われている。明るく乗りのいい曲調で、歌詞には福岡の自然や文化が盛り込まれたほか「北京まで ソウルまで 上海、台北、バンコク」と地理的な未来の可能性にも触れている。

 陽水はコーラスに加え、曲中で「なしかきさん、どげんしよったんか、ねちょった(なんだお前、なにしてたんだ、寝てた)」など博多弁のユニークなセリフも吹き込んだ。福岡出身のお笑いコンビ「博多華丸・大吉」もセリフで参加している。

 29日に配信をスタートし、CD化も予定。親子一緒の収録は初めてだったサラサは「父は自分で歌っている人でもあるので、レコーディングの時も私をリラックスさせてくれるような雰囲気づくりをしてくれました」と明かした。

 ◆依布 サラサ(いふ・サラサ)1983年(昭58)12月22日、東京都生まれ。本名は井上ニサ。07年3月にソニー・ミュージックの新人発掘オーディションに、匿名で詞を応募し音楽活動を開始する。同12月にシングル「カリキュラム」で歌手デビュー。09年ごろから、父とのつながりをオープンにし、テレビのバラエティー番組にも出演。血液型B。

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