「テネシー・ワルツ」パティ・ペイジさん死去 85歳

[ 2013年1月4日 06:00 ]

09年9月、米テネシー州ノックスビルで「テネシー・ワルツ」を歌うパティ・ペイジさん

 全世界で1000万枚以上を売った「テネシー・ワルツ」などで知られる米歌手パティ・ペイジさんが1日、カリフォルニア州エンシニタスで死去した。85歳。AP通信などが2日、報じた。

 共同電によると、南部オクラホマ州で生まれ、勤めていたラジオ局で歌い始めた。デビュー当時は磁気テープを用いた多重録音の黎明(れいめい)期。コーラスを雇う予算がなかったペイジさんが複数パートを1人で歌った「コンフェス」が、目新しさもありヒット。その後も多重録音を多用し先駆者として知られた。

 「ウッド・アイ・ラヴ・ユー」「モッキン・バード・ヒル」など50~60年代にヒット曲を連発。通算84曲が米ビルボードチャートの40位までに入った。

 最大のヒット「テネシー・ワルツ」は50年発売。大衆音楽ジャンルの多様化が始まりつつあった当時の米国で、ポップスとカントリー、R&Bの垣根を越えて愛聴された。日本では1952年に故江利チエミさんがデビュー曲としてカバー。日本の独立回復の流れに伴い、全国に広がった「ジャズ(西洋音楽)ブーム」をけん引する役割を果たした。

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2013年1月4日のニュース