内田裕也 天安門広場で激走プロモ「連行されるのも覚悟 安倍さんも見て」

[ 2012年12月24日 07:43 ]

天安門広場の前で平和を訴えた内田裕也

 ロック歌手の内田裕也(73)が尖閣問題で反日感情が高まる中国・北京の天安門広場に乗り込み「平和」を訴えてきた。主催する年越しライブ「ニューイヤー・ワールド・ロックフェスティバル」のプロモーションの一環。東京・銀座の博品館劇場で節目の40回目を迎える年越しライブは、この40年間に亡くなった仲間たちにオマージュをささげる追悼ステージになる。

 「打倒!紅白」を掲げて73年に産声を上げたロックフェス。過去39回で、のべ700バンド、5000人以上のアーティストが出演し羽ばたいていった。

 「感無量」と裕也も振り返るが、ともにステージに立ってきた仲間との悲しい別れも少なくなかった。松田優作、忌野清志郎、原田芳雄、ジョー山中の各氏に加えて今年4月に安岡力也さん、10月には桑名正博さんまでもが鬼籍に入った。

 裕也は「亡くなられた方々を写真で振り返ったり、曲をみんなで歌ったりと追悼色を出していきたい」と寂しそうにつぶやいたが、しんみりとばかりもしていられない。年明けの1月13日深夜0時25分からライブの模様を放送するフジテレビのクルーとともに今月12日に北京に飛び、番組のオープニングに使う映像を撮影してきた。

 尖閣問題で反日感情が高まる北京入りには反対の声も上がったが、裕也は「ロックンローラーのプライドを持って平和を訴えてきた」と強行の理由を説明した。

 カメラに収めてきたのは天安門広場を自転車で走る裕也の姿。雪が積もり、当日は氷点下のいてつく寒さ。常に警備の目にもさらされて緊迫ムード。そんな中、裕也は「連行されるのも覚悟して自転車をこいだが、亡くなられた人たちがオレを守るように一緒に“伴走”してくれたように感じた」としみじみ語った。

 北京では地元バンドによるライブも初めて企画し、既に収録済みの米ロサンゼルス、英ロンドン、韓国ソウルでの公演とともに番組で紹介する予定。衆院選の不在者投票を済ませてから北京に入った裕也は「番組を自民党の安倍(晋三)さんにも見てほしい」とボルテージを上げた。

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2012年12月24日のニュース