初舞台いきなり海外 中谷美紀「少し怖くなってきました」

[ 2011年7月8日 14:30 ]

舞台「猟銃」制作発表に登場した中谷美紀

 女優の中谷美紀(35)が8日、都内で行われた舞台「猟銃」の制作発表に出席した。

 日本とカナダの合作で制作される「猟銃」は、一人の男の13年間にわたる不倫の恋を妻、愛人、愛人の娘の三通の手紙で紡いだ井上靖氏の同名恋愛小説の舞台化。一人の男を通して描く三人の女のラブストーリーで、中谷は妻、愛人、愛人の娘の三役を演じる。

 舞台初挑戦の中谷はこれまで多くの出演のオファーを断ってきたといい、この作品も最初の依頼は5年前にさかのぼる。「舞台の上に立つ俳優は身体能力に優れ、声のトレーニングを鍛錬された方でないといけないと思っていた。この話をいただた折も、最初はノーというつもりだったが、原作のあまりにも深い日本の女性の深い情に魅力を感じ、ついついノーとは言わずに三役すべてを演じたいと言ってしまいました」と初舞台に踏み出した経緯を明かした。

 さらに、今回は初演がカナダのモントリオールの劇場となる。初舞台が海外となることについては「最初に聞いた時はメリットがあると思った。でも、よくよく考えると欧米のお客様は大変正直で、自分の意に介さない公演だと平気で帰ってしまったりする。実際に外国で舞台を見た時にも罵倒しながら帰っていくお客さんを見て、それがトラウマにもなっていた。その辺は少し怖くもなってきました」と心境を語った。

 演出は中谷出演の映画「シルク」(08年日本公開)を手がけたカナダ人演出家・フランソワ・ジワール氏。「監督は訪問販売のセールスマンになったらナンバーワンセールスマンになる。どんなに条件が悪くてもそれをプラスに変えていく力を持っている。監督のような説得力とモチベーションを挙げる力を学ばせてもらいたい」と全幅の信頼を寄せた。

 「猟銃」カナダ公演は9月7日~10日まで。東京凱旋公演はパルコ劇場にて、10月3日~23日まで。東京公演後、兵庫、新潟、福岡、名古屋、京都にて公演を行う。

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