団鬼六氏「華やかで色っぽい」別れ…棺には花札、サイコロも

[ 2011年5月16日 06:00 ]

ピンクの花で彩られた団鬼六さんの祭壇

 6日に食道がんのため亡くなったSM小説家の団鬼六(だん・おにろく、本名黒岩幸彦=くろいわ・ゆきひこ)さん(享年79)の通夜が15日、東京・芝公園の増上寺で営まれた。

 祭壇は故人の「華やかで色っぽいものにしてほしい」という遺志を反映したデザイン。なだらかな2つの曲線を描いた中央のピンクのコチョウランが女性の胸の谷間を思わせた。遺影は昨年12月に自宅で撮影したものを家族が選んだ。

 棺には賭け事が好きだった故人らしくサイコロや花札、将棋盤のほか自身の著書、家族からの手紙、孫が作った折り鶴が納められる。

 女優の杉本彩(42)、東てる美(54)、水谷ケイ(37)、作家の北方謙三氏(63)、気象予報士の森田正光氏(61)ら400人以上が参列。リリースもされている本人の楽曲「あきかぜ」「しぐれの宿」などが流れる中、遺影に向かって手を合わせた。

 団さんの代表作を映画化した「花と蛇」(2004年)などに主演した杉本は涙ながらに「先生と会えなければ表現者としてのフラストレーションがたまり、芸能界での存在意義もなかったのではないかと思う」と感謝。2年前に別の作品を映画化する話もあったが、実現しなかったといい「もう一度、体当たりで演技を頑張らせてもらえたら、どんなによかったか」と言葉を詰まらせた。

 葬儀・告別式は16日午前11時から同所で営まれ、1974年の映画「花と蛇」に主演した元女優の谷ナオミさん(62)が弔辞を読む。

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