吉本 被災地で無料上映会、芸人が心のケアも

[ 2011年3月29日 06:00 ]

 「第3回沖縄国際映画祭」の閉幕から一夜明けた28日、吉本興業など主催者が東日本大震災の被災地で映画を無料上映する企画を明かした。世界各国の国際映画祭から募った被災者に見てもらうのにふさわしい推薦作を上映するという。

 東日本大震災のチャリティーを目的に開催された同映画祭の趣旨に賛同した各国の映画祭関係者から、「うちも協力させてほしい」との声が、主催者に相次いで寄せられているという。この動きを受け、同映画の運営を中心的に手がける吉本興業では、被災地などの避難所での上映会を発案。同社の関係者は、「沖縄から発信した被災地へのエールを世界中の映画祭につなげたい」と話す。

 釜山国際映画祭の執行委員長が沖縄国際映画祭で特別審査員を務めていたこともあり、釜山側は、ことし10月の開催時に、沖縄で着用された「エールTシャツ」をスタッフが着用することを決めており、推薦作もいち早く選定する意向。今後もベネチア、カンヌなど各国際映画祭の協力も得られる可能性が高まっているという。

 上映会では、推薦作の出演者からのメッセージ映像も流したり、同社所属の芸人が訪問し被災者の心のケアをはかるプランなども考えられている。開催時期や上映方法などは、被災者心理や被災地の復興状況を鑑みてあらためて決定。推薦作がまとまり、上映できる環境が整った段階で、避難所などを巡回する形で実施するという。

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2011年3月29日のニュース