らしくない?DV男演じる吉田栄作「自分とは別人格なので」

[ 2010年12月2日 12:52 ]

制作発表に登場した沢口靖子(左)と吉田栄作

 2011年4月より改修工事に入る東京・池袋の東京芸術劇場の改修前最後の公演となる舞台「シングルマザーズ」「月にぬれた手」の合同制作発表会が2日に行われ、「シングルマザー」出演の沢口靖子(45)、吉田栄作(41)ら両作品のスタッフ、キャストが出席した。

 「シングルマザーズ」は二兎社の30周年公演で、シングルマザー支援グループの活動に焦点を当てた作品。作・演出の永井愛氏は沢口の起用理由について「沢口さんの“タンスにゴン”のCMを見た時、やれた!と思った。非常にまじめなこともふさわしいけど、まじめが行き過ぎておかしくなるパワーも持っている」と語った。

 シングルマザーグループのリーダー的存在を演じる沢口は「台本を読んで、地声でできる役だと感じました。新たな役にチャレンジします。人間の強い面と弱い面を表現できれば」と意気込んだ。一方、本作で唯一の男性キャストとなる吉田はこれまでの正義感が強い役から一転、妻子にDV(ドメスティックバイオレンス)を繰り返す男を演じる。「DV男をやらされます。役者としては自分とは別人格なのでやりがいがあります」。

 「月にぬれた手」は、舞台芸術学院創立60年目にして初のプロデュース公演。同学院の25期生で本作で脚本を担当する渡辺えり(55)は「智恵子が亡くなった後の山荘での高村光太郎を書こうと10年前に思った。夢だった」と経緯を語った。まだ脚本が書けていないそうで、もたいまさこ(58)ら出演者から「早く書いてください」と指摘され、「今、資料を読んでいる状態。年内には書き上げてみなさんに渡したい」と苦笑いだった。

 「シングルマザーズ」は東京芸術劇場小ホール1にて2月20日から3月27日まで、「月にぬれた手」は同小ホール2にて3月17日から31日まで上演。両公演鑑賞すると、「シングルマザーズ」のパンフレットとドリンクチケットがプレゼントされるサービスも用意されている。

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2010年12月2日のニュース