阿久悠さん“幻の作品”を中西圭三が歌う

[ 2010年5月30日 07:02 ]

「泣き方を知らなかった」を歌う中西圭三

アカペラで伝えたい…阿久悠さん曲カバー発売

“美しすぎる銅版画家”小松美羽 阿久悠作品に“彩り”

ゴスペラーズ 阿久悠作品の“使徒”になる

 「歌鬼3」の中には、阿久悠さんが「多夢星人(たむ・せいじん)」のペンネームで書いた未発表曲も収録される。タイトルは「泣き方を知らなかった」(作曲山崎一稔)で、シンガーソングライターの中西圭三(45)が歌う。

 阿久さんは、売れっ子だった1980年代から、ひそかに別のペンネームで詞作りに取り組んでいた。遊び心もあったのだが、阿久さんの作品群に属さない冒険的な作風を目指したものと思われる。当時「多夢星人」の名は、音楽業界でも話題になった。

 実は「“多夢星人”は阿久悠だった!」と暴いた?のはスポニチで、取材を受けた阿久さんのベテラン秘書は困惑していたが、阿久さんはゆう然と「いろんな作品を書きたいんですよ」と、笑って認めたものだった。

 「泣き方を知らなかった」は、1992年に創られたものの、結果的に発表する機会を失ってしまった作品。阿久作品の名曲「ざんげの値打ちもない」の男性版ともいえそうな、武骨な男と女の心のゆらぎを描いいている。書き下ろしから18年、“幻の作品”が、また陽の目を見ることになった。

続きを表示

2010年5月30日のニュース