韓流チャンネルが部隊取材 兵役の姿見て隣国理解を

[ 2010年3月7日 18:51 ]

 徴兵で軍勤務に就く若者の姿を通じ韓国への理解を深めてもらいたいと、韓流ドラマなどを手掛ける衛星放送チャンネル「アジアドラマチックTV★So―net」が韓国軍部隊の同行取材を許され、3部作「若き韓国兵士の素顔」を制作した。13日から放映予定。

 韓国は19歳以上の男子に2年程度の兵役を課す。番組は導入部で、韓流スターにも例外なく軍務が課せられ、部隊慰問や国民向けの軍の広報テレビで働く姿を紹介。
 若者が母親や恋人に涙で送られ新兵訓練所に入る姿や、南北軍事境界線に近い前線部隊での生活、40キロの荷を背負っての行軍訓練を映し出す。
 部隊には約60日間同行。韓国国防省が日本メディアに長期の部隊同行を認めることは珍しく、2年がかりで実現した。
 登場する若者の表情は明るいが、ある兵士は「初めは2年間を捨てる気がしたが、今は人生の“休暇”のよう。部隊はいいところさ」と話した後、「でも2回は来たくない」とも漏らす。
 韓国では高所得者の親族の不正兵役逃れが時折問題になり、良心的兵役拒否者の代替勤務導入や兵役期間の短縮など制度変更に絡む議論は政局の焦点になってきた。
 制作した黄仙恵プロデューサーは、「韓国社会理解のために文化のコア(核心)である兵役を知ってほしい。就職が難しい不景気の中、2年の勤務は将来を考え自分を成長させる貴重な時間だと考える若者も最近多く、そうした素顔を伝えたい」と話す。

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2010年3月7日のニュース