クミコ初の歌謡曲“登竜門”STVで4位浮上

[ 2009年4月30日 06:00 ]

「届かなかったラヴレター」が、大ヒットの兆しを見せているクミコ

 シャンソンを中心に活躍する歌手のクミコ(54)の新曲「届かなかったラヴレター」が、大ヒットの兆しを見せている。自身初の歌謡曲で、レギュラー番組を持つSTV(札幌テレビ)ラジオの邦楽チャートで4位に急上昇。07年のNHK紅白歌合戦に出場した、すぎもとまさと(60)の「吾亦紅」も同ラジオから火が付いた。クミコも「もちろん狙います」と紅白レースへの参戦を表明した。

 ごめんなさい ありがとう ずっとあなたを 愛していました――シャンソンでならした歌声で、クミコが優しく歌いかける。

 「届かなかったラヴレター」は、ネットの主婦向けコミュニティーサイト内で募集された、亡くなった最愛の人や、思いを伝えられなかった人への「ラヴレター」を集めた同名書籍から生まれた曲。同書は8月下旬に第3弾が発売されるほど話題で、それに比例するようにクミコの歌にも注目が集まっている。

 「私は一度結婚して、別れています。元夫には“ごめんなさい”も“ありがとう”も言わなかったなあ」とクミコ。「歌っていてこの2語の歌詞に差しかかると、忘れていた人の顔が浮かんできて、助けられて生きてきたなと思うんです」と話した。

 今年2月のリリースに合わせ、STVラジオで生歌を披露。リスナーから大反響があり、同局の看板番組「日高晤郎ショー」(土曜前8・00)内に、4月から新コーナー「クミコの届かなかったラブレター」ができた。これを機に同局邦楽チャートで急上昇。1位を狙うほどの勢いだ。

 同局は全国的大ヒットへの登竜門とも言われている。70年代には中島みゆきの「時代」、松山千春の「旅立ち」、80年代には天童よしみの「珍島物語」などを送り出している。07年のNHK紅白出場曲、すぎもとまさとの「吾亦紅」も同局で火がついた1曲だ。

 シャンソンでキャリアを積んできたクミコにとっても“歌謡曲デビュー”となる勝負の一曲。今月7日にはNHK「歌謡コンサート」にも出演。曲の認知度もグンとアップしてきた。「歌謡曲を歌うからには、目指さないわけにはいきません」。12月31日のスケジュールは空けておくつもりだ。

 ≪7・5から全国ツアー≫「泣かせる歌手」の異名を持つクミコ。コンサートでは、女性を中心にハンカチで目頭を押さえる観客が続出。「泣くとすっきりするでしょ?魂の浄化のお手伝いをしていると思ってます」。新曲「…ラヴレター」を引っ提げての全国ツアーは7月5日、東京国際フォーラムでスタート。「歌と朗読の相乗効果にこだわりたい」と抱負。札幌での“凱旋公演”は7月11、12日に道新ホールで。

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2009年4月30日のニュース