鳥人間コンテスト 33年目の休止発表…

[ 2009年1月17日 06:00 ]

77年から毎年続いてきた名物番組「鳥人間コンテスト」

 日本テレビで毎年夏に放送されている人気番組「鳥人間コンテスト選手権大会」の今年の開催が休止されることになり、16日、制作の読売テレビから発表された。世界同時不況は各テレビ局にも大きく影響しており、同局でも番組制作費の見直しをしていた。「予算削減を理由に安全面を軽視することはできないため」が理由。参加者には“常連”も多く「残念です」との声も上がっている。

 1977年に始まり、32回の歴史を刻んできた鳥人間コンテスト。世界同時不況は、この「夏の風物詩」をも直撃した。
 読売テレビは休止の理由を「参加者の安全な飛行を重視して大がかりなセットや救助システムを組んでおり、予算削減を理由に安全面を軽視することは考えられません」と説明。「開催に向けて検討を重ねてまいりましたが、上記の理由で休止を選択しました」と苦渋の決断だったことを明かした。
 制作費について、具体的な金額は明らかにしていないが、関係者は「1回で数億円はかかる。単発の番組としてはかなりの規模のもので、同局の番組の中でもトップクラス」と話した。来年10年の開催については、今年休止したことで生まれる予算を回すなどして実施するが、11年以降については未定としている。
 同番組は、視聴者参加型番組「びっくり日本新記録」の企画の1つとしてスタート。当初は「滑空機部門」のみだったが、第10回から「人力プロペラ部門」が加わった。自作の人力飛行機で飛行距離などを競う内容がウケて、1982年には最高となる平均視聴率24・6%(関東地区)を記録。全32回の平均視聴率も15・5%(同)と、お茶の間の人気番組として定着していた。
 過去、同大会に23回の参加経験があり、昨年まで「滑空機部門」で4連覇を果たしていたチーム「みたか+もばらアドベンチャーグループ」の関係者は「残念ですね。このご時世ですから仕方ないこととは思いますが」とがっくり。ただ、10年に開催されるため「今から来年に向けて頑張っていきたい」と気を取り直していた。
 例年、実施している出場希望者説明会は今年も2月14日に大阪、2月15日に東京で開催。今年の大会の休止と来年の開催についてはその場で説明があるという。

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2009年1月17日のニュース