おかえり寅さん!サントラ盤百曲が初音源化

[ 2008年11月1日 06:00 ]

 故渥美清さん(享年68)が主演したシリーズ映画「男はつらいよ」の生誕40周年を記念したサントラ盤が11月26日に発売される。タイトルは「寅次郎音楽旅」で、山田洋次監督(77)が監修。2枚組のCDに収録される計100曲は、すべて初の音源化となる。

 今年8月に第1作の封切りから40周年を迎えますます人気の「男はつらいよ」。そのブームに拍車をかけるアルバムが完成した。
 第1作で20年ぶりに故郷の東京・柴又に帰ってきた寅さんが妹のさくらと再会を果たした場面のBGMや、手紙を読んだり故郷を思い出すシーンなどで使われた「懐かしのテーマ」などを収録した。これまでサントラ盤が発売されたことはあったが、今作は映画のマスターフィルムのトラックから音源を抜き取った完全なオリジナル版。さらにクラシック楽曲を5曲加え、計100曲となった。
 星野哲郎氏(83)作詞、故山本直純氏(享年69)作曲のおなじみの主題歌「男はつらいよ」はアレンジ版を収録。2番の歌詞があてもないのに、あるよなそぶり…と、旅に出る寅さんの心境を描いた第17作「寅次郎夕焼け小焼け」での主題歌など2曲を選んだ。
 映画シリーズの音楽を担当した山本氏は02年に他界。代わりに監修した山田監督は「失恋することが分かっていながら美女に恋をするこっけいな寅さんに、そっと寄り添う音楽は悲しくなければならない。その表現が直純さんは素晴らしかった。決してセンチメンタルにならずに、悲しみが透明で、初夏の青空のようにからっとしている」と解説した。
 発売元のユニバーサルミュージックは「音楽を聴くことで頭の中で、あなたの寅さんを思い浮かべていただければ」としている。

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2008年11月1日のニュース