坂本スミ子「心に風穴が空いたようで…」

[ 2008年10月7日 09:56 ]

緒形拳さんが急死…先月末には元気な姿も

 ▼坂本スミ子(映画「楢山節考」で共演)の話 緒形拳さんとはたった一歳違いで親子を演じたが、お互い多くを語ってはいけない制約の中で黙々と親子の情を出そうと努力したことが思い出される。とても目の美しい人で、笑うと幼子のようになるが、本番ではガラッと変わって厳しいまなざしになる。その変化が緒形さんのすべてを表している。ずっしりとして骨太の俳優で、原石のような魅力を持った人だった。なんだかぽっかりと心に風穴が空いたようで寂しい。

 ▼小林政広監督の話 「殺し」「歩く、人」の2本に出演してもらった。演じることに一生懸命で、映画がものすごく好きな人。とにかくしつこくて、とことん話し合わないと納得しない。よくけんかしましたが、出会って本当に多くを学んだ。亡くなった日に、今参加しているリオデジャネイロ国際映画祭で「歩く―」が上映された。とても残念。たくさんの名作に出られて本当にお疲れさまでした。

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2008年10月7日のニュース