原田夏希 日本に韓流ミュージカル伝える

[ 2008年6月2日 06:00 ]

本場韓国の劇場で行われた「サ・ビ・タ」日本版の製作発表。本場韓国で演じるキャスト(後列3人)を前に、(前列左から)原田夏希、駒田一、山崎育三郎の日本人キャストが成功を誓った

 04年のNHK連続テレビ小説「わかば」に主演した原田夏希(23)が、韓国ミュージカルの伝道師になる。原田がヒロインとなり、今夏、日本で上演される「サ・ビ・タ~雨が運んだ愛~」を、このほど本場ソウルで観劇。若者が多く集まる劇場を目の当たりにし「日本でも若者が“ミュージカルに通いたい”と思うきっかけにしたい」と宣言。初挑戦となるミュージカルで新たな風を巻き起こす。

原田夏希 韓流舞台日本版で初主演

 原田は先月27日に共演する駒田一(44)、山崎育三郎(22)とともに「サ・ビ・タ」を上演中のソウル市内の劇場に足を運び、カーテンコールで日本版の製作を発表した。韓国のミュージカルを生で観劇したのは初めてで「言葉は分からないけど、歌や音楽、表現は言葉の壁を越えるんだなって実感した」と興奮気味。原田が演じる役を本場で務めたソ・ユジン(27)は「そのまま飾らずに頑張って」とエールを送った。
 韓国では現在、オリジナルミュージカルが空前の大ブーム。収容200人ほどの小劇場が50以上立ち並ぶソウル市内の大学路(テハンノ)を中心に、年間約200本を上演。観客は10~20代の若者が多く、ぎゅうぎゅう詰めの観客席は活気でいっぱいだ。
 「サ・ビ・タ」も小劇場で95年の初演から13年続き、すでに3000回以上を上演。結婚するカップルを盛り上げることを仕事とする女性、ユ・ミリが家を間違え、久々に再会した兄弟のもとを訪問するところから始まるハートフルコメディー。出演者が客にタオルを投げたり、水をかけたりと「客いじり」が随所に登場、出演者と観客の距離はかなり近い。小劇場ならでは楽しみがある。
 原田は28日にも別キャストの同作を観劇。「韓国では出演者が客席まで行って何をやっても、ちゃんと受け止めてくれる」と感想。自身に客をいじるシーンは少ないが「私も楽しみたい」と話しており、目いっぱいにはじける姿が見られそうだ。「若い人が休日に何しようかって考えたとき、ミュージカル観劇が選択肢になればいい」と、同世代の若者にインパクトを残すべく稽古に励んでいる。
 公演は東京・三軒茶屋のシアタートラムで7月26日~8月17日。

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2008年6月2日のニュース