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那須川天心「すべて、悔いはない」 格闘技55戦目の初黒星の瞬間は「ここから始まるなあという感覚」

[ 2025年11月24日 22:16 ]

WBC世界バンタム級王座決定戦   同級1位・那須川天心(帝拳)<12回戦>同級2位・井上拓真(大橋) ( 2025年11月24日    トヨタアリーナ東京 )

<WBC世界バンタム級王座決定戦那須川・井上拓>引き揚げる那須川(撮影・島崎忠彦)
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 ”神童”がついに負けた。WBC世界バンタム級1位の那須川天心(27=帝拳)が元WBA世界同級王者でWBC同級2位の井上拓真(29=大橋)に0―3の判定で敗れ、王座獲得を逃した。プロボクシング転向8戦目での初黒星で、格闘技55戦目でついに初黒星を喫した。判定は2人が1116―112、117―111が1人。完敗だった。

 序盤こそスピードで上回る天心のカウンターが当たったが、3回から拓真がさらに距離を詰め、先にパンチを出す展開で後手に回った。公開採点で4回終了時点では38―38のイーブンだったが、8回終了時点では76―76、75―77、74―78と相手にリードを許した。ポイントを取るしかない天心は、終盤、ガードを下げた構えで上下にパンチを打ち分けたが、最後まで拓真に有効打を当てることはできず、逆にパンチをもらった。

 判定を聞いた天心は手を叩いて勝者を称えた。拓真には「またお願いします」と話した。そして観客に向け土下座で謝罪し、リングを降りた。

 試合後の会見で天心は「本当にいろんな方に応援してもらいまして、結果にはつながらなかったがやってきたこと全て、悔いはない。全部出し切った結果。たくさんの人に愛されてると思ったし、こういう試合ができてうれしい」と話した。「(4回終了後の途中採点は)ドローだなと思って相手も来ると思った、前にプレッシャーかけてくると思った、自分も印象をとっていかないとなという気持ちだった」と話した。そして初めての敗北となる判定を聞いた瞬間は「何だろうな、ここから始まるなあという感覚です。凄く人生、面白いなと思いました。率直に」と語った。

 これまで対戦が待望されていた、前WBO世界バンタム級王者・武居由樹(29=大橋)が9月に陥落。同じキックボクシング出身の“ライバル”との夢対決は来年にも、ベルトを懸けずに対戦することになりそうだ。キックボクシング、総合を含め公式戦55戦目での初黒星となったが「負けを受け入れる覚悟もある」とも話していた。何が足りなかったのか――。再挑戦へ向け自問自答を繰り返す時間が、天心を強くするはずだ。

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