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浜田剛史氏 村田はよくやった!!けどもったいなかった…

[ 2022年4月10日 05:30 ]

WBA・IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦   〇ゲンナジー・ゴロフキン TKO9回2分11秒 ●村田諒太 ( 2022年4月9日    さいたまスーパーアリーナ )

6回、ゴロフキン(左)と打ち合う村田(撮影・沢田 明徳)
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 【浜田剛史の目】村田はよくやったという思いよりも、もったいなかったという気持ちの方が強い。試合の鍵は左ボディーアッパーだと思っていた通り、ゴロフキンには本当に効いていた。ボディーを狙うと空いた上を打たれるリスクもあるが、右から返す村田のボディーは相手に打つ隙を与えないほど速く、プロ転向後で最も進化していた。

 中盤からはゴロフキンがポイントを取っていたが、各ラウンドの後半は村田が盛り返しており、陣営としては五分五分とみていた。村田同様にダメージがあり、ゴロフキンもあと一発ボディーが当たれば倒れるような状況だった。ゴロフキンがこれほど後退させられた試合は今までなく、自分からクリンチしたり、ボディーを狙われてかわす動きも見たことがない。ミドル級最強の王者がダメージをごまかすような戦い方をしたあたり、村田には天が味方しなかったとも言える。

 期待につぶされる選手が多い中、金メダリストというプレッシャーを背負いながら期待に応えてきた村田には本当によくやったと言いたい。今後についてすぐには結論が出ないだろうが、いずれにしてもしっかり考えて答えを出してくれるはずだ。(元WBC世界スーパーライト級王者、帝拳ジム代表)

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2022年4月10日のニュース