バット投げ出し人に当たったら即退場 シーズン中に異例ルール改正「危険スイング」12日から適用

[ 2026年5月12日 05:30 ]

オスナの離したバットが川上球審に当たる
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 日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会が11日に都内で開かれ、スイング途中でバットを投げ出して他者を脅かすような行為を「危険スイング」と定め、退場などの罰則規定を設けることが決まった。12日から1、2軍全ての公式戦で適用される。4月16日のヤクルト―DeNA5回戦で、バットが球審の川上拓斗審判員(30)の頭部に直撃して緊急手術を受ける事態となり、早急なルール改正に踏み切った。

 シーズン中に異例のルール改正が行われた。川上審判員の事故から1週間後の4月23日に規則委員会で案が出され、この日、12球団満場一致で正式に決定した。MLBにも存在しない独自ルール「危険スイング」が、12日から全公式戦で適用される。

 NPBの山川誠二規則委員長は「事故を受けて、打者にも安全性を意識してもらう注意喚起を含めて今回の規定を早急に策定した」と経緯を説明。罰金などについては議論にならなかった。

 故意、過失は問わず、すっぽ抜けた場合も危険スイングとなる。折れたバットやバントを試みたケースは含まない。罰則は3段階で、(1)バットが他者に当たらなかった時は「警告」、(2)同一試合で同一打者が2度目の危険スイングをした時は「退場」、(3)バット全体が他者に向かい、体に当たった時は「即退場」。アウトではなく打者交代で継続される。

 他者とは選手、審判員、ベースコーチ、ボール&バットボーイ(ガール)のことを指し、ダッグアウトやスタンドなどボールデッドの場所に入った時は人に当たらなくても「即退場」となる。山川規則委員長は「そもそもそこまで投げ出していることが非常に危険な行為」と説明した。

 一方、振り切った後のバットが捕手に当たった場合は罰則の対象にはならない。片手が離れた大きなフォロースルーが危険スイングに当たるかを意見交換し、「課題」として継続審議となった。NPBの中村勝彦事務局長は「(捕手が)前に行かないとフォークボールはパスボールになってしまうとか、いろんな状況がある。今日はいったん置いて“手から離れた”ということだけ」と補足した。

 川上審判員は依然として意識は回復していないという。事故の2日後からは球審がヘルメットをかぶる運用を開始。今回、厳格なルールが明文化された。(神田 佑)

 ≪ピッチコム導入検討へ≫バッテリー間のサイン伝達機器「ピッチコム」の導入について、NPB側で検討を進めることになった。3月のWBCで使用。大会後に一部の代表選手から日本でも採用を求める声が上がった他、日本プロ野球選手会からも事務折衝の中で導入を要望されていた。また、投球間の時間を制限する「ピッチクロック」についても、導入を再検討する見通しとなっている。

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