【虎番リポート】森下翔太 好調&故障知らずのワケは…イチ流“隙間時間”の活用だった

[ 2026年5月8日 05:15 ]

守備時にストレッチを行う阪神・森下
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 森下の打撃好調の裏に、“隙間時間”の活用術があった。ある試合の阪神守備中。記者は右翼・森下の動きを見ていた。投手が投げ終わり、次にプレーがかかるまでの間。背番号1は、腰を回旋させたり、グラブを外して左手で右脚を引っ張ったり。体を曲げて側筋を伸ばしたり。投球間で常にストレッチをしていた。森下本人はこれこそ、ケガのリスクを減らし、パフォーマンスを向上させる行為だと話す。

 「自分はピッチャーが投げるまでの間、常にどこかは伸ばして、体の動きを止めないようにしている。外野は内野に比べたら打球が飛んでこないから、体が硬くなりやすい。硬くなると、一番ケガにつながるから」

 投球間ごと、数種類のストレッチを行うが、特に腰の回旋運動は多く入れていた。打撃に直結する動きだからだと説明する。「例えばボーっと守備中に立っていて、次の回、いきなり打席で腰を回旋させてバットを振っても、良い結果は出るわけない」。はっきりとした口調で言い切った。守備の段階から腰周りをほぐしておいて、打席で100%の力を出し切る。「試合中の緊張感、強度は練習とは違って特別だと思っている。ほぐしておけば、スイング中に痛めるリスクも減る」。守備中ストレッチはまさに、一石二鳥だ。

 「デッドボールとか、自分のできる範囲外で起きる突発的なケガは、しょうがないと思う。でも、リスク管理できるケガは避けられるようにしないといけない」

 守備中ストレッチは、そんなリスクヘッジへの強い意識の高さから、プロ2年目ごろから自然と始めていた。あのイチローも守備中にストレッチを行うことで有名。無意識に、超トップレベルの準備を森下も行っており、今季は打率・326(セ・リーグ2位)、8本塁打(同2位)、19打点(同4位)とパフォーマンス向上にもつなげている。また、プロのキャリアでは、22年12月の新人選手の体力測定で右脚肉離れをして以降、大きなケガはない。

 守備中ストレッチは、「なぜ故障が少ないのか」と記者がストレートに疑問をぶつけた時に、「じゃあ、守備中を見ておいて」と森下が言ったことで気づいた。安定して結果を残し、離脱しない理由には、こうした細かいプロフェッショナルな部分があった。きょう8日から甲子園では「こどもまつり」が行われ、多くの野球少年、少女も来場することだろう。ぜひ、守備中の森下の動きにも目を凝らしてもらいたい。

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