高校野球を始める球児へ―知っておくべき7回制のこと…今後の展開、問題と向き合う大切さ

[ 2026年2月26日 08:00 ]

阪神甲子園球場
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 これから高校野球を始めようとする球児へ――。現在検討されている7回制導入について、硬式、軟式のいずれの場合も知っておいてほしいことがあります。7回制は、現在の中3が高3になる28年に導入される可能性があるということです。

 昨年開かれた「7回制等高校野球の諸課題検討会議」が、28年からの7回制導入が望ましいと日本高野連に提言しました。熱中症対策などが理由です。この「28年から」の根拠は「9回制を前提に入学した現部員の心情を考慮し、移行期間を設ける必要がある」と考えたからです。7回制になるかどうか理解した上で入部してもらう必要があるとし、現中3が高3になる「28年」と設定したのです。

 しかし同連盟が開いた1、2月の理事会で結論に至らず、現中3の高校進学までに導入可否が決まらないことが分かりました。では、導入時期の議論も「29年から」と1年遅らせるかというと、そうではありません。今月の理事会後、日本高野連の井本亘事務局長は「7回制の導入時期が“29年から”に1年スライドするわけではない。導入する場合は28年が一つの目標になる」と言及しました。つまり、現中3は、7回制に変更されるかが分からないまま入部を決める必要があります。

 「7回制でのプレーは絶対に嫌」と考える人は、部活動ではなくクラブチームに所属することも選択肢です。反対に「7回制なら野球をやってみたい」と考えていた人も慎重に判断してください。

 もう一つ理解しておくべきことは、28年の導入に向けて議論は前進を続けているということです。日本高野連は「(7回制導入が望ましいとした)検討会議の提言は最大限尊重した上で取り組んでいる」と説明しており、導入に前向きだと言えます。夏の大会に限れば、熱中症対策として来夏から実施する可能性もあります。

 日本高野連は4月以降に小中学生世代へ説明会を実施するなど、いくつかの周知策を準備しています。議論内容も公表されると思いますので、7回制の賛否を考える材料にしてみてください。9回制を続けたい場合、どのような対応策があるかを考えることは、理解を深める上で大切な作業になると思います。

 自分なりの答えを出すにしても「現場の意見は無視される」と感じているかもしれません。大会側には選手の健康を守るため最大限の対策を講じる責務があり、現場の意見がそのまま通るわけではないことは事実です。ただし現在、日本高野連は、現場の反対意見の大きさを考慮して慎重に議論を進めています。球児の思いは大きな力になります。(記者コラム・河合 洋介)

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