【虎番リポート】横田慎太郎さんの母・まなみさんの激励に阪神同期3選手「ヨコの思いを背負って」

[ 2025年10月2日 05:15 ]

横田さんの母まなみさん(左)と姉の真子さん (撮影・遠藤 礼)

 23年7月に脳腫瘍で亡くなった阪神OB・横田慎太郎さんの母・まなみさんは甲子園のスタンドで1枚のTシャツを握りしめて試合を見守っていた。

 「最高のプレゼントをいただきました。皆さんのお気持ちが本当にうれしくて…」

 「CHAMPIONS」とプリントされた今季のリーグ優勝を記念したTシャツに、現役選手のサインが寄せ書きのようにズラリと並んでいた。9月26日の中日戦の試合前、横田さんの生涯を描いた映画「栄光のバックホーム」(11月28日公開)のPRで、ダブル主演を務める俳優の松谷鷹也、鈴木京香がファーストピッチに登場。この日に合わせて、まなみさん、横田さんの姉・真子さんが招待されていた。

 サプライズの贈り物を発案したのは、横田さんの担当スカウトだった田中内野守備走塁コーチ。選手からTシャツにサインを集め、試合前にベンチ裏へあいさつに訪れたまなみさん、真子さんに手渡したのが横田さんと同期入団の岩貞、梅野、岩崎の3人だった。23年11月には故郷・鹿児島を訪れて遺骨の前で手を合わせている3人。対面した瞬間、まなみさんの目からは大粒の涙がこぼれた。

 「私たちはずっと応援しています」

 まなみさんの言葉を受け取った3人も決意を新たにしていた。

 出場機会こそなかったが、選手を代表し、Tシャツに「慎太郎へ」と記した梅野は「なかなか鹿児島にも会いに行ける機会も少ないし、こうやってご家族にお会いできるのは自分たちもうれしい。ヨコの全力プレーはリスペクトしてるし、ずっと忘れない。自分たちは元気な姿を一日でも長く見せることができたら」と力強く宣言。そして、6回に登板し1回1失点だった岩貞はまた違った視点で横田家へ思いをはせた。

 「ご家族は、野球を見るのもつらいかもしれないけどこうやって見に来てくれて。僕たち同期入団にしか分からないヨコへの感情もある。僕たち同じプロ12年目で、12年たったらこんなおじさんになってますよ…というのもありますけど。それは時の流れで、僕たちがヨコの思いを背負ってプレーで見せるしかないんで。ヨコには“なに打たれてるんですか”って言われそうですけど、2人に投げてる姿を見せられて良かったなと思います」

 岩崎は、8回に登板し11球で3者凡退に封じた。横田さんへ向けて「今までありがとう。これからもありがとう」という言葉をずっと胸に刻んで腕を振ってきた背番号13。「ヨコやご家族の存在、応援はずっと自分の中で力になってきましたけど、また新たに自分の中でそれは強くなりました。そんな一日でしたね」と特別なマウンドを回想した。

 それぞれの向き合い方、背負い方で岩貞、梅野、岩崎はこれからも横田さんとともに戦っていく。

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