若菜嘉晴氏 ソフトバンク後半戦、不振の柳町達を我慢して使い続けることが本当の「王イズム」継承だ 

[ 2025年7月26日 06:00 ]

ソフトバンクの柳町達
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 球宴を終えたプロ野球は26日から後半戦に入り、ペナントレースが佳境に入る。本紙評論家の若菜嘉晴氏(71)はパ・リーグで2ゲーム差の2位ソフトバンクの戦い方に言及した。交流戦は12球団トップの打率・397でMVPに輝いたが、7月は打率・167と苦しむ柳町達外野手(28)をそれでも使い続けることが「王イズム」の継承だと提言。優勝争いのカギを握るのは「対楽天」だと展望した。

 【若菜嘉晴 展望】5月上旬まで最下位に沈んでいた。オールスターまでに首位と2ゲーム差以内につければと言ってきたが、その通りになった。4番と守護神を外した。開幕前に描いた理想と現実は違うが、小久保監督が固定概念を捨てられたのはよかった。

 ケガや不振で主力が抜けた後、柳町、野村らが出てきた。指揮官が理想とした野球ではない中、勝っている。歯がゆいだろうが、これが野球だ。1年間やったことがない選手だから、どこまでやれるのかは分からない。

 7月に入り、柳町は月間打率・167と疲れもあるのか、不振が続いている。柳田や栗原、今宮と主力が戻った時、判断に迷うだろう。ただ、我慢してほしい。相手によって選手を使い分ける今のスタイルは、そのままの方がいい。もはやエースと4番が引っ張るというチームではない。これからは彼ら若手が引っ張っていかなければならない時代が来る。我慢して柳町たちが真のレギュラーになった時、一段とチーム力は増すだろう。それが「王イズム」の本当の継承といえる。

 先発は安定している。ここに前田悠や前田純、新しい人たちがはまってほしい。あとは大津、東浜が入ってくるか。抑えの杉山は力はつけてきたけど、果たして最後まで1点差のゲームで託せるのか。オールスターに出て、昨年50試合に投げた自信で変わってきた。ただ、もっときつい時期はでてくる。そこを乗り越えてほしい。

 近年、積極的にFA補強した結果の伸び悩みはあっただろう。それが今季、解消しつつある。結果の出ない選手を使うのは苦しい。ただ、やらなければチームは変わらないし、若返りもしない。お客さんが見たいのは、ドラフトで入った選手が活躍し、強くなる過程である。ファンは前田悠が投げて勝つのが一番、うれしいと思う。今回のオールスターでファン投票選出がなかった事態を見て、改めて強くそう思った。

 日本ハムも負けず、ゲーム差は容易には縮まらないだろう。ただ、前半戦で19完投したライバルの投手陣が夏場を乗り切れるかなど、相手にも不安はある。必要なのは苦手意識を消し去り、お得意さまへと変えることだ。例えば楽天。日本ハムは13勝3敗1分けだったが、ソフトバンクは5勝9敗。首位を見るだけではなく、パ・リーグを見渡した総合的な戦い方をしていけば、背中を捉える機会はやってくるだろう。 (スポニチ本紙評論家)

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