【高校野球】淑徳金星!エース八重尾が4失点完投 カブス今永らのトレーナーから指導で球速9キロアップ

[ 2025年7月21日 05:00 ]

第107回全国高校野球選手権 東東京大会5回戦   淑徳7-4二松学舎大付 ( 2025年7月20日    大田 )

<二松学舎大付・淑徳>完投勝利で二松学舎大付を破り、捕手の下居(手前)と抱き合って喜び合う淑徳・八重尾(撮影・尾崎 有希)
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 第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の地方大会は20日、39大会で163試合が行われた。東東京大会5回戦では淑徳が今春選抜出場の二松学舎大付を7―4で下し、2年連続の8強入り。八重尾(はえお)蓮投手(3年)が8安打を許しながらも4失点で完投勝利を挙げた。

 灼熱(しゃくねつ)のマウンドで、八重尾は右の拳を握りしめた。三塁側スタンドは大歓声だ。歓喜の声を上げ、女房役の下居優斗主将(3年)と抱き合う。それは、ずっと心に思い描いてきたシーンだった。

 「正直、もうホッとしたということしかなくて…」。まさに偽らざる心境だった。最高気温32度の中、8安打4失点の完投。一時は4点のリードを追いつかれたが「絶対勝ち越してくれると仲間を信じていた」。今春選抜出場の二松学舎大付の重圧に耐え、127球を投げ抜いた。

 エースは投げるだけではない。5番打者として初回2死一、二塁から左中間へ先制2点二塁打。「あれで乗れた」。バットで勢いを付け、冬場のトレーニングで磨いてきた直球が威力を増した。

 昨年12月、カブス・今永や西武・武内も指導するトレーナーの北川雄介氏のトレーニング施設を訪れ、指導を受けた。左腕の使い方を学び「伸びる直球を投げられるようになった」という。球速は136キロから145キロにアップ。1800程度だった1分間の回転数も2300まで増え、直球で押し込む投球に「やってきたことが間違ってなかった」と言った。

 昨秋ベスト4で今年の選抜は補欠校。今春の関西遠征の際に、甲子園で二松学舎大付―花巻東戦を生観戦した。その試合で豪快な2ランを放った永尾愛蓮(3年)に「凄いなあ」と驚いてから4カ月。7回2死、その永尾を空振り三振に斬った。最後の一球は、冬場に磨いた直球だった。

 淑徳が初めてベスト8に進んだ21年。準々決勝は二松学舎大付に1―10で敗れた。その因縁の相手を倒して2年連続ベスト8。「歴史が変わった」と言った八重尾は、こう続けた。「あとは優勝するだけ。3つ勝って甲子園に行く」。エースの右腕が、新たな歴史の扉を力強く開いた。 (秋村 誠人)

 ▽淑徳 東京都板橋区にある私立校で、1892年(明25)に淑徳女学校として創立。中高一貫校として発展し、1991年に中学、翌92年に高校を共学化した。心の教育に重きを置き、教育理念に3つのL(LIFE=生命、LOVE=愛、LIBERTY=自由)を掲げる。淑徳巣鴨(東京)、淑徳与野(埼玉)は姉妹校。柔道、バドミントンの強豪として知られる。

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