トミー・ジョン手術経験の松坂大輔氏 手術前とは違ったドジャース・大谷の“新たな投手像”生まれる

[ 2025年6月30日 01:30 ]

インターリーグ   ドジャース5―9ロイヤルズ ( 2025年6月28日    カンザスシティ )

ロイヤルズ戦に先発したドジャースの大谷(AP)
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 ドジャース・大谷選手の投手に復帰してから3度目のマウンド。四球は1つ出しましたが直球、スライダーなど変化球の制球は前の2試合よりも良かったと思います。右打者の外角低めにもきっちりと投げ込めていました。特に直球は力強さ、勢いが十分にあり、大谷選手本人も手応えを感じたはず。この点が一番印象に残りました。

 制球と同時に良かったのがフォームのバランスです。バランスが安定していれば、出力を上げたい時や強いボールを投げたい時にスムーズに体が反応してくれます。初回1死一、二塁の場面。4番・パスクアンティノ選手を二ゴロ併殺打に仕留めたメジャー最速の101・7マイル(約163・6キロ)の直球は素晴らしい一球でした。

 登板を重ねるごとに確実に前進している大谷選手ですが、23年9月の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から約1年9カ月。十分な時間をかけ、リハビリ中のトレーニングなどもプラン通りに消化できたのだと思います。自分はレッドソックス時代の11年6月に右肘を手術。復帰は1年後の12年6月でした。先発投手が不足していたチーム事情もあり、当時のボビー・バレンタイン監督には「早めに戻れるなら戻ってほしい」と言われていました。悩みながらリハビリをしていましたが、結果的には焦ってしまった。手術の技術が向上し、リハビリ方法が進化しても、人間の体が回復する時間は変わらない。そう思います。

 ここまでは順調ですが、完全復活に向けては当然、浮き沈みはあります。ただ、そんな途上の段階でも球速は大リーグでの最速を更新。手術前と違った、新たな大谷翔平の投手像が生まれるのでは――。過去2試合、そしてこの日の登板を見て、そんな思いがより強くなりました。(スポニチ本紙評論家)

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