阪神・村上の深層 なぜフォークをチェンジアップと呼ぶのか「落ちなくていいと思う方が落ちてくれる」

[ 2025年6月27日 05:15 ]

 ボールを指で挟んで投球する村上
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 27日のヤクルト戦に先発する阪神・村上は今季、落ち球のキレが戻っている。両リーグ最多タイ7勝の活躍を支えてきた。「今年は手首の角度を、外側に寝かせるようにしています」。ここまで69奪三振のうち、22個をその球で奪った。奪空振り率は25.5%。7勝にとどまった昨年の20.8%から大幅に改善し、MVPを獲得した一昨年の奪空振り率26.1%に迫る精度の高さだ。

 人さし指と中指で挟む握り方は、ほぼフォーク。それを、村上は「チェンジアップ」と呼ぶ。理由がある。

 「フォークだと落とさないといけないじゃないですか。だから、落ちないとショックが大きい。でも、チェンジアップだと考えたら、緩急を付けるだけで落ちなくていい。そう考えたら、たとえ落ちなくても、引きずらずに切り替えられる。不思議なことに、“チェンジアップだから落ちなくてもいいや”と思った方が、よく落ちるんですよ」

 「チェンジアップ」と呼び始めたのは、23年の開幕前。同じ握りで「フォーク」と言っていたその前年まではうまく投げられず、2軍暮らしが続いた。

 「フォークだから落とそうと思えば思うほど逆に落ちなくて。落ちなかったら、次はもっと落とそうと思って、フォームがバラバラになっていました」

 ある日、名称を変更をしたところ、快進撃が始まった。「落とさなくていいと思うと、腕が自然と振れるんですよ」。決め球の一つとして定着し、今やエース格になった。

 リーグ戦再開を控えたこの日は甲子園球場で汗を流した。戦いの舞台となる神宮球場はプロ通算3戦3勝の得意球場だ。「いいイメージを持ちながら上がれると思う。でも油断がないように。気を引き締めたい」。今季のこのカードは5月2日に甲子園で投げ、7奪三振で完封した。再び、必殺“チェンジアップ”で燕打線をねじ伏せる。(倉世古 洋平)

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