現役最年長45歳のヤクルト・石川 プロ野球新24年連続勝利!つば九郎デビュー記念日飾る187勝目

[ 2025年4月10日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―3阪神 ( 2025年4月9日    甲子園 )

<神・ヤ> 24年連続勝利を達成した石川(撮影・大森 寛明)
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 現役最年長のヤクルト・石川雅規投手(45)が9日、阪神戦で今季初登板初先発し5回3失点で通算187勝目となる今季初勝利を挙げた。並んでいた工藤公康(西武など)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)を抜き、プロ野球新記録となる24年連続勝利を達成。身長1メートル67の小さな大投手が、コツコツと積み重ね偉大な記録でトップに立った。

 試合後に発した「勝たせてもらった」という言葉は心からの本音だった。石川は、9回を締めくくった同じ秋田県出身の石山からウイニングボールを受け取ると、大事そうに右後ろのポケットにしまった。長いプロ野球の歴史で誰もなし得なかった24年連続勝利の金字塔。「信じられない。一年一年の積み重ねで今がある。そういう意味ではあっという間だったな」とかみしめた。

 苦しみながらつかんだ勝利だった。2回に2安打と四球で満塁のピンチ。自身の失策も絡んで3点を先制された。劣勢でもベンチでは「石川さんを勝たせよう!」という声が飛んだ。「それに僕自身が応えないと」。3回以降は気持ちを切り替え、もう一度自分を奮い立たせた。直球は最速131キロも「球が速くなくても1軍で勝負できる」と全球種を丁寧にコースに投げ分け、5回3失点(自責点1)で反撃を待った。5回まで無得点の打線が6回に一挙5得点で逆転。救援陣も無失点リレーと、敵地・甲子園でチーム一丸となり、45歳の大ベテランに勝利を届けた。

 聖地は原点だ。秋田商3年夏の甲子園に出場。初戦で浜田(島根)の2年生左腕・和田毅(前ソフトバンク)と投げ合い、接戦を制した。当時は「甲子園出場を決めて楽しく野球ができればいいなと思っていた」とプロを本気で目指していたわけではなかった。レベルの高い選手たちと戦ったことで進むべき道が決まった。和田は昨季限りで引退。「やめていった選手の分まで、自分は一年でも長くボロボロになるまで頑張る」と誓った。

 2月に球団マスコット・つば九郎の担当者が急逝。「いつも“かつおちゃん(愛称)、がんばれ”って背中を押してくれた」。そのデビューは31年前の4月9日で同じ阪神戦だった。ベンチに置かれたぬいぐるみの前でつかんだ勝利。「いつも一緒に戦っているつもり。大きな大きな声援を送ってくれていたと思う。勝たせてくれたんだと思います」と感謝した。

 球史に名を刻んだが、まだまだ通過点でしかない。大目標の通算200勝まで残り13勝。「この1勝で終わるつもりはない。またチャンスをもらえるように準備をしたい」。24年続けたように、45歳はまた次のマウンドに向かう。(重光 晋太郎)

 ◇石川 雅規(いしかわ・まさのり)1980年(昭55)1月22日生まれ、秋田県出身の45歳。秋田商では3年夏に甲子園に出場し、2回戦で敗退。青学大時代に00年シドニー五輪出場。01年に自由獲得枠でヤクルトに入団し、02年に12勝を挙げて新人王に輝いた。08年に最優秀防御率のタイトルを獲得。開幕投手9度は球団歴代2位タイで、開幕戦5勝は球団最多。1メートル67、73キロ。左投げ左打ち。

 ≪プロ1年目から24年連続勝利は、クレメンスと並ぶ世界最長記録≫石川のシーズン初登板での勝利は18年以来7年ぶり。新人だった02年からの連続勝利を24年に伸ばした。24年連続勝利は工藤公康(横浜)、山本昌(中)、三浦大輔(D)の23年を抜くプロ野球新記録。また、45歳以上での先発勝利は浜崎真二(阪急)、山本昌に次ぐ3人目の快挙だ。

 大リーグ投手の連続年勝利の記録は、トップが26年連続のノーラン・ライアン(レンジャーズなど)。次いで24年連続のロジャー・クレメンス(ヤンキースなど)。ただライアンはデビュー3年目からの記録で、石川のプロ1年目から24年連続勝利は、クレメンスと並ぶ世界最長記録。

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