ダルビッシュ 4万超ファンの後押しに感謝「チームの雰囲気もいいし、凄い熱気。本当に幸せなこと」

[ 2024年9月17日 15:12 ]

インターリーグ   パドレス3ー1アストロズ ( 2024年9月16日    サンディエゴ )

パドレスのダルビッシュ(AP)
Photo By AP

 パドレスのダルビッシュ有投手(38)が16日(日本時間17日)、本拠でのアストロズ戦に先発。6回3安打無失点の好投で今季6勝目、日米通算202勝目を挙げた。日米通算勝利数の歴代トップは広島、ドジャース、ヤンキースで活躍した黒田博樹氏の203勝。通算20年目で偉大なレジェンドの記録に王手をかけた。

 ダルビッシュは試合後、この日の登板について「今日はコントロールが、特にツーシームが良くて他の変化球も生かすことができたと思います。(4万4443人の満員のファンは)あまり考え過ぎてしまうと自分の力が出せなくなってしまうので、たくさんの人が来てくれていると思っていました。試合中は試合に集中していましたけど、本当に感謝しています」と振り返った。

 また、復帰後最多79球を投げたことには「別に問題ないですし、最後の回もいい球がいっていたと思うので、次の試合に向けて良くなれるように練習していきたいと思います」とコメント。バッテリーを組んだヒガシオカとのコンビについても「1人1人単純にいいバッターなので、ヒギーを信じて、ヒギーの要求した球をただ投げることだけを考えていました」と話した。

 チームは首位ドジャースと3.5ゲーム差の2位。逆転優勝を願うファンの期待も高まっており「凄くチームの雰囲気もいいですし、球場も凄い熱気なので。こういうところで野球ができるのをみんなが望んでいることだと思う。本当に幸せなことだと思います」とファンのサポートを感謝していた。

 立ち上がりから安定感抜群だった、初回、先頭のアルテューベをスイーパーで中飛に仕留めると、続くアルバレスには95・9マイル(約154・3キロ)直球で二ゴロ。ディアスも左飛に封じ、完璧な形で初回を3者凡退で終えた。

 味方が初回、マチャドの適時二塁打で先制。援護を得て、ペースは加速した。3回、2死からアルテューベにこの日の初安打を許し、盗塁も許したが、アルバレスをカーブで中飛に打ち取り、本塁を踏ませず。95マイル前後の直球、スイーパー、スプリット、ツーシームなど多彩な変化球で相手打線に的を絞らせない。特にこの日はカーブを多用し、緩急をつけて徹底的に相手のタイミングを外した。

 2-0の5回には四球と安打で2死一、二塁の場面を招いたが、冷静にピンチをしのいだ。アルテューベをシンカーで遊ゴロに仕留めて責任投球回数を投げ抜いた。6回も2死から安打を許したものの無失点。投球術に裏打ちされた安定感が際立つ内容だった。

 前回登板の10日(同11日)マリナーズ戦。5回2失点で今季5勝目を挙げ、野茂英雄と並ぶ日本投手2位の日米通算201勝目を記録した。メジャー挑戦のパイオニアが残した偉大な記録に肩を並べたが「投げていた時代、置かれていた状況が自分と全く違う。まだまだ手が届かないな、と正直に思う」と謙虚に語り、改めて敬意を示していた。

 ダルビッシュの前回登板からパドレスは先発陣が安定。ダルビッシュの前回登板からこの日まで先発陣は延べ6投手が33回を投げて6失点(自責4)と抜群の安定感を発揮。この間6戦5勝とチーム成績にも直結している。一方の終われる首位ドジャースはグラスノー、カーショー、ストーンと先発投手に離脱者が続出。過去6試合は3勝3敗の五分で、この間の先発投手は山本の前回登板からの6試合で23回1/3を投げて18失点(自責16)と差は歴然だ。

 この日を終えて地区優勝マジック9とした首位ドジャースとのゲーム差は3.5をキープ。24日(同25日)からは直接対決3連戦を残すだけに、今後の優勝争いの行方に注目が集まる。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年9月17日のニュース