ダルビッシュ 6回無失点 6勝目、日米通算202勝目の権利持って降板 歴代トップは黒田博樹の203勝

[ 2024年9月17日 12:35 ]

インターリーグ   パドレスーアストロズ ( 2024年9月16日    サンディエゴ )

パドレスのダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(38)が16日(日本時間17日)、本拠でのアストロズ戦に先発。6回3安打無失点の好投で今季6勝目、日米通算最多202勝目の権利を持って降板。マウンドをリリーフ陣に託した。

 立ち上がりから安定感抜群だった、初回、先頭のアルテューベをスイーパーで中飛に仕留めると、続くアルバレスには95・9マイル(約154・3キロ)直球で二ゴロ。ディアスも左飛に封じ、完璧な形で初回を3者凡退で終えた。

 味方は初回にマチャドの適時二塁打で先制。援護を得て、ペースは加速した。3回、2死からアルテューベにこの日の初安打を許し、盗塁も許したが、アルバレスをカーブで中飛に打ち取り、本塁を踏ませず。95マイル前後の直球、多彩な変化球で相手打線に的を絞らせない。特にこの日はカーブを多用し、徹底的に相手のタイミングを外した。

 2-0の5回には四球と安打で2死一、二塁の場面を招いたが、慌てることはない。アルテューベをシンカーで遊ゴロに仕留めて責任投球回数を投げ抜いた。6回も2死から安打を許したもの無失点。投球術に裏打ちされた安定感が際立つ内容だった。

 前回登板の10日(同11日)マリナーズ戦。序盤に2本塁打を浴びながらも、尻上がりに調子を上げ、5回2失点で今季5勝目を挙げた。同時に、野茂英雄と並ぶ日本投手2位の日米通算201勝目を記録。メジャー挑戦のパイオニアが残した偉大な記録に肩を並べた。「投げていた時代、置かれていた状況が自分と全く違う。まだまだ手が届かないな、と正直に思う」と改めて敬意を示した右腕。6月に左股関節痛で負傷者リスト入りし、7月は「家族に関する個人的な事情」で制限リストに入り離脱。復帰2戦目での白星に「凄くうれしい。(今季)戻ってまた勝てるとは考えていなかった」と素直な心境を口にしていた。

 日米通算勝利数の歴代トップは黒田博樹氏の203勝。頂点も視界にとらえた。それでもダルビッシュの頭に「個人記録」はない。試合開始直後にドジャース勝利の情報が球場内の電光掲示板でも映し出された。前回登板後「ギリギリの戦いをしているこの時期に自分の記録は言ってられない」と話していた右腕。ドジャースと激しい地区優勝争いを繰り広げる現状。チームが頂点に立つために、全力で腕を振った。

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