巨人・阿部監督 大勢8回投入は前夜の栗林教訓から「一つの四球が致命傷になる時がある」

[ 2024年9月12日 22:24 ]

セ・リーグ   巨人5―0広島 ( 2024年9月12日    マツダ )

<広・巨 22>8回途中のピンチで大勢の登板を告げる阿部監督(右) (撮影・西川祐介)
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 巨人の阿部慎之助監督(45)が前夜の“教訓”を胸に執念の采配を見せた。

 この日最大の見せ場は3―0で迎えた9回の守りだった。3番手左腕・バルドナードが2死から安打と四球で一、二塁のピンチを招くと、指揮官はここで迷わず守護神・大勢をマウンドに送った。

 大勢のイニングまたぎを想定し、このタイミングで右翼・浅野をベンチに下げて三塁に湯浅を入れ、増田大を三塁から左翼へ、オコエを左翼から中堅へ、丸を中堅から右翼へと野手の守備位置を大シャッフル。

 そして、大勢は恐怖の巨人キラー、末包を投ゴロに仕留めて好救援。昨年6月3日の日本ハム戦(東京D)以来467日ぶりのイニングまたぎとなった9回も3人でピシャリと抑えて指揮官の思いに応えた。

 「3点差だったし、バルがちょっと不安定すぎるので、あそこはもう…昨日の試合を見て、一つの四球が致命傷になる時があるから、そこでスパッと代えました」。

 前夜は広島の絶対的守護神・栗林が2点リードの9回に登板も連続四球から崩れ、1死も取れずにまさかの6失点KO。8回まで二塁すら踏めなかった巨人は零敗寸前から一挙9得点の猛攻で大逆転勝ちをものにした。

 前夜の試合後、「いつも言ってるけど、四球だったり、そういうので…そういうのを象徴してしまった。もちろんね、みんな頑張って打ったんだけどね。反面教師と言えばね、そういうこともあり得るんだっていうのは、多少はみんな心のどこかに置いて。野球って分からないなっていうことは学んでほしいなと思います」と話していた阿部監督。

 「もう伝えてありました。試合前じゃなくて」とイニングまたぎもあることを事前に大勢に通告済みだったとし、「選手が応えてくれた」と感謝していた。

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