阪神・井上 昇格即スタメンへ 岡田監督明言「いい結果を出してほしいよな。調子がいいわけやから」

[ 2024年5月10日 05:15 ]

阪神・井上
Photo By スポニチ

 阪神・井上広大外野手(22)が、10日のDeNA戦で昇格即スタメン出場をする。岡田彰布監督(66)が9日、大阪市内で取材対応し、先発起用を明言した。昨季、阪神戦3試合登板2勝0敗、防御率0・78を誇った難敵左腕・東克樹投手(28)の攻略と、5月1試合平均2・17点にあえぐ貧打解消の起爆剤として、期待がかかる。

 岡田監督の腹は、すでに決まっていた。2軍で好成績を残す井上を、きょう10日DeNA戦でスタメン起用することを明言した。昨季阪神戦で2勝0敗、防御率0・78を誇り、リーグ最多勝と勝率第1位の投手2冠に輝いた左腕・東の刺客として、期待がかかる。

 「いい結果を出してほしいよな。調子がいいわけやから。(状態が)いい時に使いたいよな。(井上と)東は初めてやけどな。ちょうどええやん、使っても、別に」

 貯金3で首位に立つ猛虎だが、5月に入り1勝4敗1分けと苦戦が続く。原因は打線。今月6試合では1試合平均2・17点にとどまる。深刻な得点力不足が、高卒5年目の大砲の昇格即スタメンへとつながった。「6番・左翼」が有力だが、直球に押される場面が目立つ森下に代わり右翼で出る可能性もある。

 昨年も打線の状態が上がらなかった4月18日に初昇格し、翌19日のシーズン初スタメンから2戦連続で安打を放った。「去年もそうやんか。最初、打ってたもんな」。指揮官の言葉の端々に、流れを変えてほしいという思いが垣間見えた。

 高卒5年目のスラッガーはこの日、兵庫県西宮市内の2軍施設を訪れた。ようやく到来した好機を前に「ファームと変わらない平常心でいきたい」と、自分に言い聞かせた。

 ここまでのウエスタン・リーグでは規定打席未到達ながら、打率・344を残し、本塁打はトップ4本、打点は同2位17打点。長打率も・533と高い。春季キャンプで1軍争いに敗れ、3月16日ウエスタン・広島戦で左肩肉離れを発症した出遅れは、とっくに解消した。直近2戦連続3安打で8打数6安打、1本塁打、3打点と目下、絶好調だ。好不調が激しく、約1カ月間しか1軍にとどまれなかった昨年とは、技術だけでなく、精神面も違うと強調した。

 「打てなかったとしても引きずらないところが、一番変わったと思う。上(1軍)でも引きずらないようにして、結果を出せるようにしたい」

 1軍スタメン出場は昨年5月10日ヤクルト戦を最後に遠ざかる。同じ「5・10」に戻ってこられるのは、何かの縁か。成長した姿を見せるには、この時をおいて他にない。(倉世古 洋平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年5月10日のニュース