広島・末包 師匠・誠也の助言で戦闘態勢!2軍調整中に連絡「地に足を着けて下半身でもっとやったら、と」

[ 2024年5月10日 05:45 ]

丸刈りにした広島・末包

 広島・末包昇大外野手(27)が9日、マツダスタジアムで自主練習を行った。今季は1月に負った左膝の内側半月板損傷の影響で出遅れたものの、8日の阪神戦で初昇格を果たし、2安打1打点で勝利に貢献。2軍調整中には、オフに自主トレをともにするカブス・鈴木誠也外野手(29)に自ら連絡を取って助言を仰いだことを明かし、“師匠”の激励も追い風に「ここからアピールしていきたい」と逆襲を期した。

 気合の丸刈りも、末包の強い覚悟を物語る。2軍暮らしが続き、4月下旬には「戒め」と称して自らバリカンで頭を丸めた。8日の阪神戦で待望の昇格を果たし、2安打1打点と暴れた大砲は、逆襲へ闘志を燃やした。

 「まだ1試合しか終わっていないですが、チャンスなので、ここからアピールしていきたい。(相手投手の)右左関係なく、毎日試合に出続けられるようにしたい」

 1月の自主トレで古傷の左膝を負傷。春季キャンプは3軍リハビリ組での調整を余儀なくされた。3月26日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦で実戦復帰。しかし打率2割台前半を行き来するなど調子が上がらず、思い悩む日々が続いた。新井2軍打撃コーチからは「タイミングとスイングの幅を大きくするように」と助言を受け、実践。加えて、4月下旬にはオフの自主トレをともにし、師と仰ぐカブス・鈴木誠也にも連絡を取り、助言を仰いだ。

 「誠也さんとも話をして、“去年普通にできていたことを、どうやって普通にやるか”と。下半身をどうこうとかじゃなくて、地に足を着けて、下半身でもっとやったら、と(助言をもらった)」

 技術面に加え、心構えについても助言をもらった。そこで自らを俯瞰(ふかん)し「早く(1軍に)上がりたいと思っていて、タイミングにズレが生じていた」と気付いた。気持ちを新たに野球に打ち込み、7日のウエスタン・阪神戦で待望の1号ソロ。ようやく昇格切符をつかんだ。

 「(チームが)長打力不足だとか得点力不足とか言われていますけど、打っていないわけではない。そこで(自分が)線にできるように間に入り、投手を助けてあげられるように打点を稼ぎたい」

 西川がオリックスにFA移籍し、外野のポジション争いは激化。末包より先に昇格した宇草、二俣、中村健らが1軍の舞台で結果を残す姿に「危機感もあった」。それでも地道に努力を続けた末包に、ようやくチャンスが巡ってきた。

 本職は外野だが、一塁での起用にも対応すべく、2軍で7試合に一塁先発出場。自らの可能性を広げた。昨季は6月中旬に1軍に昇格して自己最多11本塁打をマーク。結果的に1カ月早く昇格した今季は「去年以上の活躍をしたい」。そのバットが、熱を帯びる。(長谷川 凡記)

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