「世界最高の選手が戦う相手は自分自身」大谷翔平の飽くなき向上心 米実況が“ゴジラ超え”一戦で紹介

[ 2024年4月23日 12:30 ]

21日のメッツ戦3回、日本人最多、MLB通算176号となる先制2ランを放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が松井秀喜氏を抜き、日本選手最多本塁打記録となるメジャー通算176号を放った21日(日本時間22日)のメッツ戦で、現地実況が大谷にまつわる秘話を紹介した。

 この日の同戦は、スポーツ専門局「SNLA」(スポーツネット・ロサンゼルス)が中継。実況はジョー・デービス氏、解説は球団OBのオーレル・ハーシュハイザー氏が務めた。

 3回、大谷が第2打席に入ると、ジョー・デービス氏が大谷の飽くなき「向上心」について語り始めた。大谷がエンゼルス入団後、最初のスポーツテスト(身体測定)でほとんどの部門でトップの数値をたたき出したが、ただ一つだけ平均的な数値だったものがあった。

 それが垂直跳びだった。周囲は気にしていなかったにも関わらず結果に納得しなかった大谷。1カ月後に再測定すると、記録が大幅に伸び、球団内でトップレベルの数値になったという。

 この話の直後に大谷が“ゴジラ超え”となる今季5号2ラン、メジャー通算176号を放ち、実況は「(右翼手)マルテは動きもしない」と確信アーチを興奮気味に伝えた。

 そして、6回、大谷がこの日4度目の打席に入ると、再び垂直跳びの話を再開。大谷が平均的な数値だった垂直跳びに納得がいかず、YouTubeなどを見て練習を重ねるなど努力していたことを紹介。その上で「(垂直跳びは)野球に必要な技術ではないんですよ。でもこのエピソードから彼の人間性が見えてくる」と語った。

 大谷の人間性として「一つでも平均的なものがあれば、それが重要かどうかは関係なく改善しようとする」とし「世界最高の選手が戦う相手は、他人でなく自分自身ということ。それが彼なんでしょうね」と称賛した。

 試合中にサラリと紹介された秘話だったが、飽くなき向上心もまた、大谷が前代未聞の二刀流で成功を収めた理由の一つだろう。

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