日本ハム・中島 今季初打席で初球安打…16年目のベテラン健在

[ 2024年4月8日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム1ー11 ( 2024年4月7日    エスコンF )

<日・西>8回、安打を放つ代打の中島(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの中島卓也内野手(33)が、今季初打席で初安打をマークした。7日の西武戦で8回に代打で登場。7回までわずか67球で散発2安打に封じられていた相手先発・松本航投手(27)の初球を右前に運び、得点の口火を切るなどマダックス(100球未満での完封勝利)達成を阻止した。若手の台頭もあり、今季は出場機会も限られているが、プロ16年目のベテランが大きな存在感を示した。

 負の記録阻止へ、突破口を開いたのはベテランのバットだった。11点ビハインドで迎えた8回先頭。野村の代打で今季初打席に立った中島は「良い投手なので初球の真っすぐは(張って)いこうと思っていた」。その初球、松本の146キロ直球を強振。一、二塁間を鋭く破る右前打で、この日唯一の得点となる口火を切った。

 打線は松本の前に7回までわずか67球で散発2安打に封じられ、マダックス目前だった。点差が開いた最終盤での代打起用にも、中島は「練習からしっかり準備はできていた」と集中を切らさなかった。ここから敵失も絡み、1死満塁から代打・細川が押し出し四球を選んで1点をもぎ取った。

 今季は2年ぶりの開幕1軍を果たしたが、若手の台頭もあって出場機会に恵まれなかった。この試合前までは5日の西武戦で代走起用されただけ。それでも、中島は「出た時にしっかりと、自分の仕事をしようという感じなので」。全ての時間を守備練習など準備に費やす。小技で生きる選手だからこそ人よりやることは多いが、一日たりとも抜くことはなく、徹底した準備が生んだ安打だった。

 9回は遊撃を守り、1死一、二塁では難なく遊ゴロ併殺も完成させた。「打席より守備機会の方が緊張した。点差がない終盤でも、出た時にはしっかりと自分のプレーができるようにしたい」。16年の日本一を知る男がベンチにいる。それだけでチームには頼りになる。(清藤 駿太)

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