アジアに広げる夢の甲子園 野球の感動を子供たちへ“輸出” 元巨人左腕・柴田章吾氏
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まだまだ野球人口が少ないアジアの国々に「甲子園」を根付かせる壮大な夢に向け、着実に歩を進める男がいる。元巨人左腕で現在はスポーツブランディング事業などを展開する「No border」の代表取締役の柴田章吾氏(34)。愛工大名電時代に難病と闘いながら甲子園に出場し、プロ入りも実現させた男は来年12月に8チームの「第1回 アジア甲子園大会 in インドネシア」(参加資格は18歳以下)を開催する。(取材・山田 忠範)
かつてイチロー氏、大谷翔平(ドジャース)も高校時代に目標とした甲子園。柴田氏にとっては生きる希望だった。究極の目標はアジア各国からチームが参加し、国境を超えNo・1を争う甲子園大会。「自分は難病を患ったけど甲子園という目標のおかげで救われた。それだけ熱狂する目標で、日本が誇る文化をアジアの国々に広げたい」と目を輝かせる。
病魔が襲ったのは中学3年時。原因不明の高熱や腹痛に襲われ難病の「ベーチェット病」と診断された。医師から「野球を続ければ死ぬ」と宣告されたが「甲子園に出られるなら死んでもいい」と愛工大名電に進学後も入退院を繰り返しながら練習。3年だった07年夏に出場し11年ドラフトで巨人から育成3位指名を受けた。
支配下契約を勝ち取ることなく、14年限りで現役を引退。翌年から球団職員への転身が決まったが、就業までの約1カ月の期間で見識を広げる旅に出た。足を運んだのは知人も住んでいたフィリピン。そこで衝撃を受ける。「3歳ぐらいの子供が生活のためにごみ拾いをしたり、家がなくて道で寝ていた。こんなに貧富の差があるのかと思った」と言う。
自身は甲子園という目標のおかげで、その後の人生を前向きに生きられた。だから「野球によって夢や目標をつかめる子供も出てくる」と考えた。15年以降は球団職員として働きながら土、日曜は強行で同国を訪れ子供らを指導。少しずつ人が集まるようになった。19年に起業し「No border」を設立してスポーツブランディング事業を開始。同年には古巣巨人の協力も得て現地で野球教室を開催し約100人が集まった。
夢が形になろうとしている。アジア各国の野球振興のために奔走する柴田氏は昨年8月には「日本の野球文化をアジアに輸出する」をテーマに、スポーツを通じ子供への教育や貧困をなくすことなどを目指す一般社団法人「NB.ACADEMY」も創業。そしてついに24年12月17~21日の日程で「アジア甲子園大会」の開催が決まった。インドネシア国内のみで8チームの参加だが、1915年開催の夏の甲子園の第1回大会も参加はわずか10チーム。50年、100年後を見据え、大きな一歩を踏み出す。
日本とは対照的に人口増加を続けるアジア各国の野球市場は無限の可能性を秘める。甲子園大会が根付けば日本野球ブランドの向上にもつながる。来年1月4日には日本からシンガポールに居を移す予定の柴田氏は「日本からそう遠くないアジアに住む子供たちに、私と同じような経験と感動を味わってもらいたい」と力を込める。これまでも、これからも、明るい未来だけを信じて歩き続ける。
◇柴田 章吾(しばた・しょうご)1989年(平元)4月13日生まれ、三重県出身の34歳。愛工大名電、明大を経て11年育成ドラフト3位で巨人入団。支配下登録はかなわず、14年限りで現役引退。巨人球団職員、一般企業での経験を生かし、19年に「No border」を設立。スポーツブランディングやコンサルティングなどの事業を展開。1メートル75、80キロ。左投げ左打ち。
▽ベーチェット病 厚生労働省指定の難病。目や口、皮膚など全身に炎症を引き起こす原因不明の疾患で、体を守る免疫の働きが過剰になる自己免疫系疾患とも言われ、関節炎や腸の潰瘍などの症状がある。国内では約2万人の患者がいるとされる。「ベーチェット」は病症を初めて報告した教授の名前。
≪人口増加続く各国市場の可能性は無限大≫今でこそ日本の甲子園大会は春夏の風物詩だが1915年に行われた夏の第1回大会の参加チームはわずか10校。その後に怪物選手やドラマ性なども取り上げられることで大きなイベントに発展していった。またアジア各国の人口予想では少子高齢化が進む日本とは対照的にインドネシアやフィリピンの2020年から2050年の人口成長率は120%以上(日本は77%)。野球人口は日本の約268万人に対し、インドネシアが3万人でフィリピンは2万人だが、今後の野球市場発展の可能性は高い。
≪副理事に漫画家・三田紀房氏≫昨年8月設立で柴田氏が代表理事を務める「NB.ACADEMY」。副理事には「ドラゴン桜」や「クロカン」などが代表作の漫画家・三田紀房氏(65)、理事には元楽天球団社長で実業家の立花陽三氏(52)が名を連ねる。甲子園大会の熱烈なファンで、野球漫画も多く手掛ける三田氏は「日本の甲子園も小さな大会から始まった。100年後に大きな大会に」と期待。立花氏も「挑戦することに意義がある。一歩を踏み出した柴田さんをサポートしたい」と約束した。
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