DeNA、球団初2戦連続5発で前夜の雪辱17得点 牧は2回に“人生初”満塁弾

[ 2023年5月7日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA17-7ヤクルト ( 2023年5月6日    神宮 )

<ヤ・D>2回、満塁弾を放ちデスターシャを決める牧(左)(撮影・久冨木 修)
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 DeNAは6日のヤクルト戦で今季最多の20安打17得点で大勝した。両軍で11本塁打した前日は逆転サヨナラ負け。悔しさを晴らすべく、2回に4番の牧秀悟内野手(25)がプロ3年目で初の満塁弾を放った。1番の佐野恵太外野手(28)も初回に7年目で初の先頭打者本塁打を放つなど計5本塁打。2004年以来19年ぶりとなる球団史上3度目の「2戦10発」で、再び貯金を10とした。

 神宮球場に吹き荒れた10メートルの強風も、ホームラン風も関係ない。牧の強烈な一撃が左翼席へ突き刺さった。
 「満塁ホームランは記憶がないんです。小学生のとき打ったかな?追い込まれていたので、前に飛ばすつもりで強く打ちました」

 試合の流れをたぐり寄せた。4―1の2回2死満塁。小川がフルカウントから投じた高めカットボールを、コンパクトに振り抜いた。今季5号はプロ3年目、通算300試合1205打席目で初のグランドスラム。ベイ党への「デスターシャ」は、どこまでも心地よかった。

 4打点を積み重ねて、今季は18打点。ヤクルト・村上と並びリーグトップとなったが、友人への感謝を胸に日々グラウンドに立つ。沖縄・宜野湾キャンプがオフだった2月6日。今季のオリジナル登場曲の制作を依頼していたシンガー・ソングライターの「HIPPY」と、極秘でミュージックビデオの撮影に臨んだ。今季の横浜スタジアムの第2打席で使用しているのが、その「We Can Make It」。「凄くリズムもいい」とお気に入りで、本拠地13試合で8打点という数字につながっている。

 一晩で借りを返した。両軍合わせて11本塁打が飛び出た前日。歴史的な空中戦は、まさかの逆転サヨナラ負けを喫していた。試合前、三浦監督は「ここは本塁打が出やすい球場。それに強風。投手はいつも以上に気を使い、打者は思いきって打ち抜ける」と語っていたが、鋭い読みは味方打線に的中。前日と同じ本塁から中堅への強風を味方につけ、佐野のプレーボール弾に始まり計5発を叩き込んだ。「2戦10発」は19年ぶり3度目の快挙。牧は言う。
 「昨日(5日)負けて落ち込むことなくできた。この乱打戦を制して自信がついた」

 終わってみれば今季最多の20安打17得点。貯金10に戻して首位を快走するチームには、頼れる主砲がいる。(大木 穂高)

 ≪2戦合計10発は球団最多タイ≫DeNAが2戦連続5本塁打。チームの2戦合計10本塁打は03年4月11、12日ヤクルト戦、04年7月16、17日広島戦に並ぶ球団最多記録になった。また、2リーグ制後、2戦連続5本塁打以上は、04年西武以来6チーム目、10度目で、チーム初だ。

 ≪プレーボール弾&満塁弾は史上5度目≫DeNAは1番の佐野が初の初回表初球先頭打者本塁打、4番の牧が2回に初の満塁本塁打。同一試合でプレーボール弾と満塁弾を記録したのは14年8月20日DeNA戦の広島以来史上5度目。1、4番での達成は史上初になる。なお、DeNAは大洋時代の52年5月11日の巨人戦ダブルヘッダー第1試合で木村勉がプレーボール弾、第2試合で安居玉一が満塁弾を放つ同日そろい踏みを記録している。

 ▼DeNA・戸柱(2回に3号2ラン)しっかり引きつけて仕留めることができた。

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