プロ注目投手からサヨナラ打!報徳学園 夏の全国制覇へ着々も指揮官「喜んでいる場合ではない」

[ 2023年5月7日 04:00 ]

春季高校野球兵庫県大会決勝   報徳学園2-1滝川二 ( 2023年5月6日    ウインク姫路 )

<報徳学園・滝川二>9回にサヨナラの生還を果たしてガッツポーズする報徳学園・田村琉樹(左)(撮影・河合 洋介)
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 兵庫大会の決勝が行われ、今春の選抜大会では準優勝の報徳学園が滝川二をサヨナラ勝ちで下し、2年連続11度目の優勝を飾った。同点の9回に宮本青空(はる、3年)が今秋ドラフト候補の坂井陽翔(3年)から決勝打を放ち、2戦連続の劇勝。近畿大会(27日から4日間、大阪シティ信用金庫スタジアム)の出場権を得た。

 世代屈指の難敵を相手に甲子園の鬱憤(うっぷん)を晴らした。相手エースの坂井は同点の6回に登場。「7番・二塁」で先発出場した宮本は、奮い立っていた。「プロ注目の投手を打てないと夏の甲子園に行けない」。昨秋から背番5を背負いながら、選抜では控え起用が続いた。両親からは「ここで腐ったら負けやで」と励まされてきた。そして同点の9回2死二塁で打席へ。初球の直球を狙い打つと、右翼線でサヨナラ二塁打が弾んだ。

 「決めてやろうと初球を狙っていました。凄くうれしかったです」

 選抜から約1カ月。夏の日本一を目指して改革の春とした。プロ注目捕手で50メートル走6秒1の堀柊那(3年)を3番から1番に変更して機動力を強化。選抜では背番号1を背負った盛田智矢(3年)をベンチ外とし、2年生投手に登板機会を与えた。そして、準々決勝から3試合連続での1点差勝利。戦力の底上げと勝利の両立に成功しながら、大角健二監督は「坂井くんは改めて手ごわい投手だと感じた。優勝を喜んでいる場合ではない」と、昨秋から県内では無傷の12連勝にも表情を引き締めた。 (河合 洋介)

《坂井 夏に雪辱を》
 サヨナラ打を浴びて優勝を逃した滝川二・坂井は、夏の雪辱を誓った。「(報徳学園を)必ず倒さないと上には行けない。向こうはどう思っているか分からないけど、僕たちはライバルだと思っています」。同点の6回から4番手として登板し、6回からの3イニングは1安打無失点。しかし、9回先頭に四球を与え、2死二塁からサヨナラ二塁打を献上した。視察した阪神・熊野輝光スカウトは「直球をコースに投げきれれば、無双状態になれるイメージを持っている」と高評価した。

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