阪神・岡田監督、甲子園ファンに「アレ」約束も選手には鬼予告! 2・1体できてなければ強制送還も

[ 2022年11月27日 05:15 ]

「アレ」3連発で場内の拍手と笑いを誘った岡田監督
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 阪神の岡田彰布監督(65)が26日、兵庫県西宮市の甲子園球場で行われた「阪神タイガース ファン感謝デー2022」で就任後初めて虎党の前でスピーチし、優勝を意味する「アレ」を3連発した。3年ぶりの有観客開催で、聖地に詰めかけた3万8000人も大興奮。有言実行するために、来春キャンプの初日に体を仕上げていない選手には、2軍行きも辞さない“鬼対応”を取ることも示唆した。

 岡田監督が虎党への所信表明で、甲子園を沸かせた。ファン感謝デーの冒頭のスピーチで、「アレに向かってまい進します」「シーズンでアレを勝ち取って、1年後にこの場所でファンのみなさんとアレの喜びを分かち合いたい」と、来シーズンのキーワードを3連続で入れ込んだ。

 日本一になった85年のバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発をほうふつさせる「アレ」のたたみかけぶりに、3万8000人が入ったスタンドからは、その単語がマイクに響くたびに拍手、歓声、笑いも起きた。就任後から優勝を「アレ」と表現する独特の“岡田語”は、他球団の選手が用いるほど、球界ですっかり市民権をえている。今後もファンの前でも「優勝」という言葉は使わない方針。「そりゃこの1年は。1年たったら、やめるかもわからへんけどな」と、ぶれないスタンスを示した。

 やめる時は、すなわち、優勝を果たした時だ。来年、有言実行を果たすために、冒頭のスピーチでは、こんな言葉も口にした。「各選手が一回りも二回りも大きくなって、来年2月1日、沖縄でのキャンプで素晴らしい姿になって、スタートできることを確信しています」。これはオフの2カ月間、“ぬるま湯に浸るな”という大号令。仮に戦える状態でなければ、厳しい措置を下す可能性がある。

 第1次政権の08年春季キャンプでは大和、野原将の2人を「元気がない」として1軍の沖縄・宜野座キャンプから、2軍の高知・安芸キャンプへ飛ばした前例がある。2軍が、1軍と同じ沖縄県のうるま市へ移転する来年は、強制送還がより容易で、「まあ、体できてなかったら、そら、アレやんか」と“鬼対応”を示唆した。「アレ」のためには妥協を許さない。(倉世古 洋平)

 ▽岡田監督、キャンプでの強制送還 08年、沖縄・宜野座の1軍キャンプに2年目の野原将志と3年目の大和を抜てきも、序盤から元気のなさを指摘。「せめて大声や、元気だけでも」と奮起を促したが、2月10日、日本ハムとの練習試合ではそろって失策とアピール不足も重なり、12日「もう(実戦での)出番もないからな」と高知・安芸2軍キャンプ行きを命じた。オリックス監督時代の12年にも、実戦3試合5イニング毎回の計17失点を喫した伊原正樹を「置いておいても一緒や。同じことの繰り返しよ」と酷評し、2月28日に高知から帰阪させている。

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2022年11月27日のニュース