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阪神ブルペン陣「劇的改善」の舞台裏 岩崎の“いつもと違う神対応”が固い絆を生んでいた

[ 2022年6月15日 07:00 ]

にこやかな表情で練習に臨む阪神・岩崎(撮影・大森 寛明)
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 阪神は14日に甲子園球場で練習を再開し、17日のDeNA戦に備えた。矢野燿大監督(53)は休養で登録を外れ、リーグ戦再開から最短5試合で不在の岩崎優投手(30)に代わる抑えにラウル・アルカンタラ投手(29)を指名した。開幕当初は不安定だったブルペン陣が劇的に良化した背景には岩崎の“神対応”があり、特にアルカンタラとの絆は固い。登板後の報道陣への“塩対応”とはひと味違うブルペンの舞台裏に、阪神担当記者の遠藤礼が迫った。

 ずっと気になっていた。投手陣は甲子園での試合前練習に参加する際、試合中にリリーフカーが出てくる右翼横の通路から続々と姿を見せる。おのおのが中堅付近に集合。ミーティングをして練習開始という流れだ。そこに岩崎は、必ずアルカンタラを伴って歩いてくる。

 「あれはその前に2人でトレーニングしてるから?」。率直に岩崎に聞いてみると「あいつ(アルカンタラ)がいつも自分を待ってるだけです」と返ってきた。そのまま終わってしまいそうだったので食い下がって聞くと“コンビ”結成には救援陣を束ねる男の強い自覚が垣間見えた。

 「1人でいるより、みんなと打ち解ける方が絶対にパフォーマンスは出る。最初は間に自分が入ってました。今はもうアルカンタラは誰とでも話せるようになってます。パフォーマンスが上がるのは気持ちの部分も大きいと思ってますので」

 グラウンド入りだけでなく練習中も岩崎の隣には、常に笑顔のアルカンタラがいて、そこに湯浅、浜地ら若手投手も加わる光景を、今年は記者席から何度も目にしてきた。「異国に来てるわけですから。ストレスは絶対にない方が良い」。慣れない環境、言葉も通じない日本にやってきた助っ人のサポート役を買って出ていたのだ。

 そんな行動や心遣いが外国人投手の成功につながることを目の前で見てきた。「呉昇桓(オスンファン)は福さん(福原現コーチ)、ドリスは(藤川)球児さんが本当にいろいろやっていたのを自分は見ている。そういう意味ではケラーはちょっとかわいそうでしたけど…」。開幕から2登板だけで2軍降格。話す機会もなかったケラーとは7日の再昇格後は談笑する姿が目立った。

 淡泊なコメントから“塩対応”で通るが、働き場であるブルペンでは“神対応”でチームの和を醸成。開幕直後は不振だった救援陣も交流戦では12球団トップの防御率1・35、シーズン全体でもリーグ2位の2・65と最下位から4位まで浮上してきたチームの原動力になっている。

 疲労回復のため13日に登録を外れ、しばらく不在でも、背番号13が引っ張り、強固にしてきたブルペンの一体感はそう簡単に崩れないだろう。(遠藤 礼)

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