ソフトバンク・藤本監督 交流戦初連敗 6回5失点降板の杉山に「今年中に化けてもらいたい」と成長期待

[ 2022年6月6日 05:00 ]

交流戦   ソフトバンク3ー7中日 ( 2022年6月5日    バンテリンD )

<中・ソ>初回から連打を浴び3失点となりガックリの杉山(撮影・椎名 航)
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 パ・リーグ首位のソフトバンクは5日、中日に3―7で敗れ今季交流戦で初の連敗を喫した。初回に1点を先制も、先発の杉山一樹投手(24)が6回5失点と崩れた。右腕は今季先発した6試合中、5試合で初回に援護をもらいながら追いつかれており、課題が克服できていない。チームはカード負け越し。バンテリンドームの交流戦では2015年を最後に勝ち越せておらず、鬼門となっている。2位楽天とのゲーム差は0・5となった。

 何度もつかみかけた“流れ”を手放した。先発の杉山は自己最多の117球を投じたが、打線の先制と反撃をかき消す6回8安打5失点。背信の投球だったが、藤本監督は長い目で成長を期待した。

 「だいたい5、6回で3、4点取られている。今日は6回いけたから、もうちょっとやね。ゾーンで勝負はできているし一日一日、反省は反省。良い経験をしているんじゃないのかな」

 先制点をもらった初回。2死から悪夢は始まった。A・マルティネスに左前打、ビシエドには右中間に適時二塁打を浴び、同点。続く阿部、木下にも連続適時打。4連打で3失点。いきなり43球を費やした。

 それでも打線は1―3の4回、牧原大の犠飛で1点差に迫る。反撃ムードが高まったが、杉山は5回に2死一、二塁から阿部に適時打を浴び、再び2点を追う展開に逆戻り。直後の6回も牧原大が適時二塁打で再び1点差。しかし、その裏の守りの2死二塁で岡林に適時打を浴び、3度目の2点ビハインド。取っては取られるという終始重い雰囲気が鷹ベンチを包んだ。

 杉山は「先制点をもらったのにすぐに逆転されて、追いかける展開にしてしまった。全体的にボールが高く、打たれたボールは特に甘くなった」とうなだれた。長身の最速160キロ右腕。素材は将来のエース候補だ。今季は6試合で先発。そのうち5試合で初回に先制点の援護をもらいながらも、同点または逆転を許し続けてきた。

 指揮官は辛抱強く見守ってきた。この日の試合後も「点を取ったあとの回を0点に抑えたらもっと楽な投球ができているはず。将来、有望な選手ですから。今は良い勉強中。今年中に化けてもらいたい」と巻き返しを願った。

 チームは交流戦初の連敗で3カードぶりの負け越し。バンテリンドームでの交流戦は11勝18敗3分けで、15年以来勝ち越しがない。セ・リーグ本拠地では唯一、負け越している球場。鬼門になりつつある。

 首脳陣の期待を背負う杉山の次回登板はリーグ戦再開後になる。このまま黙って終わるわけにはいかない。(福井 亮太)

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2022年6月6日のニュース