ソフトバンク・周東 打撃好調の要因は“踏み込み” 盗塁スタイルも一新「まずは試合に出られるように」

[ 2022年5月31日 05:30 ]

完全復活を果たした周東が交流戦Vのキーマンに名乗り(撮影・岡田 丈靖)                
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 3年ぶり交流戦V奪回のキーマンに名乗り出る。昨秋に右肩を手術したソフトバンク・周東佑京内野手(26)が、打撃も盗塁も進化したニュースタイルで帰ってきた。25日に合流。5試合に出場し13打数6安打、打率・462、1本塁打、3打点、2盗塁と完全復活を果たした。レギュラー再奪取を狙える位置につけた周東が、好調の要因を語った。

 明らかに力強くなったスイング。要因は長谷川打撃コーチと取り組んだ右足の使い方にある。踏み込む際に「強くつくイメージ。キャッチボールのボールを取りにいく感じ」と意識を集中させる。強く踏み出すことで、自然とバットの走りが良くなり、体重もボールに伝えやすくなる。効果は顕著に表れた。

 29日の広島戦の6回無死一塁。薮田の内角145キロ直球を右翼席中段まで運んだ1号2ランが、新たな踏み込みの効果を証明した。体の回転力が増し、内角の反応も格段に良くなった。「打球も飛んでいたし、それはいいことだと思う」。自信が確信に変わった。

 長谷川打撃コーチも成長を感じている。「やることを減らして一つのことに絞らせた方が無意識に体が動いてくれる。足元を固めていけば、良いスイングになる。このまま続けていってほしいです」。意識するポイントをシンプルにすることで集中力を上げることも狙いだった。

 盗塁スタイルも一新。スタートに100%集中するため、リードの幅を狭めた。昨年までは両足が人工芝の上にあったが、現在の左足はアンツーカー(人工土)に置かれている。「(手術した)右肩にタッチされたらどうしようとか不安もあった。あの距離なら帰塁に不安はない」。戻れる自信があるからこそ、二塁ベースに意識を向けられる。

 現在の盗塁数は2。トップは日本ハム・松本剛、ロッテ・高部の15。「(盗塁王は)考えていない。一個一個やっていくだけ。その結果、シーズン終わりまでに何個できるかという話で、1位になれていればいい。周りは気にしないでやっていきたい」と一盗入魂を誓う。

 チームは交流戦4勝2敗で首位タイと好発進。本職は二塁だが、三塁と外野にも挑戦中の周東。打撃好調の牧原大、31日から出場選手登録される今宮、リードオフマンの三森らライバルは多いが、「試合に出ないことには何もできない。まずは試合に出られるようにやっていきたい」。進化したスピードスターが爆速で巻き返す。(福井 亮太) 

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2022年5月31日のニュース